井筒哲学“萌芽”の時代の著作。第一巻。
▼井筒の詩への若き情熱が感じられる「ぴろそぴあはいこおん」、古典言語論、ロシア人論、そして初期代表著作「アラビヤ哲学」等、井筒思想の原石がまとめられた一冊。
▼基本的な書誌情報に加えて、井筒と戦前から戦後という時代との関係をまとめた「解題」、多岐にわたる内容をカバーする詳細な「索引」付。
週刊読書人 2013.12.13号 「40人アンケート 2013年の収穫」で、 江川純一氏(東京大学大学院研究員) より書評いただきました。
読売新聞 2013年11月9日の読売新聞「五郎ワールド」で、橋本五郎氏より「情熱の形而上学者」というタイトルで『井筒俊彦全集』についてご紹介いただきました。
日本経済新聞 2013年9月14日(土)の文化欄に掲載されました。
凡 例
一九三五年 ぴろそぴあはいこおん―― philosophia haikôn
一九三八年 松原秀治氏訳 ドーザ 『言語地理学』 に就いて
一九三九年 ハイドン編 「回教の現在と将来」 ガブリエリ 「現代アラビア文学の主流」
一九四〇年 ザマフシャリーの倫理観 (一)―― 『黄金の頸飾』の研究 ザマフシャリーの倫理観 (二)―― 『黄金の頸飾』の研究 アラビア文化の性格―― ア ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
【著者】 井筒 俊彦(いづつ としひこ) 1914年東京・四ツ谷生まれ。1937年慶應義塾大学英語英文学科卒業、同大学文学部助手。1941年『アラビア思想史』、49年『神秘哲学』。1959年から2年間にわたって中近東・欧米でイスラーム研究に従事。1961年マギル大学客員教授、69年同大学イスラーム学研究所テヘラン支部教授、75年イラン王立研究所教授。 1979年イラン革命激化のためテヘランから日本に帰国。『意識と本質』(1980-82年)、『意味の深みへ』(1985年)、『コスモスとアンチコスモス』(1989年)、『超越のことば』(1991年)、絶筆『意識の形而上学』(1993年)など代表著作を発表。1993年北鎌倉の自宅にて逝去(78歳)。
【解題・索引】 木下 雄介(きのした ゆうすけ) 中央大学、学習院大学、駒澤大学非常勤講師(フランス語)。 1957年東京都生まれ。1980年一橋大学社会学部卒業。1986年東京都立大学大学院博士課程満期退学。フランス文学・イスラーム哲学専攻。 主要業績:「不可解なペニュルチエーム――マラルメの散文詩『類推の魔』について」(『東京都立大学人文学報』1984年)、「イブン・シーナーの魂論」(『イスラーム哲学とキリスト教中世』 I 、岩波書店、2011年)等。
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