▼現代中国の課題を、歴史的視点から照射する!
▼いまや世界第二の経済大国となり、国際社会において台頭しつつある中国が直面する、国内政治と外交の面でのさまざまな問題について、現代中国政治史上においてその起源を明らかにし、それらを貫くロジックとは何かを探る。
▼国内政治では「中国共産党の権力掌握」「重層的支配構造と権力」「党の社会統制と覚醒する市民」、外交では「国家統合と外交の関連性」「プロパガンダと現実主義外交の対比」「グローバル化への対応」のテーマを切り口に、中国の現状を念頭におきながら、歴史的視点から掘りさげていく。
中国研究月報 69巻2号(2015年2月号)に書評が掲載されました。評者は張雲氏(新潟大学)です。
序 論 国分良成
第一部 中国政治の原点
T 中国共産党の権力掌握 第一章 「党の指導」をめぐる歴史的連続と変容 ―― 政党組織、リーダーシップ、ナショナリズム 鈴木隆 はじめに 一、共産党の政治適応能力と支配の持続可能性 二、「党の指導」の歴史的原点とその変容 おわりに―― 習 ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
(掲載順) 【編者】 国分良成(こくぶん りょうせい) 防衛大学校長・慶應義塾大学法学部客員教授。1953年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程修了。博士(法学)。主要業績:『現代中国の政治と官僚制』(慶應義塾大学出版会、2004年、サントリー学芸賞受賞)、『中国的問題群 1 党と国家―政治体制の軌跡』(共著、岩波書店、2009年)、ほか。
小嶋 華津子(こじま かずこ) 慶應義塾大学法学部准教授。1970年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。博士(法学)。主要業績: China’s Trade Unions: How Autonomous Are They? A Survey of 1,811 enterprise union chairpersons (共編著、Routledge、2010)、『党国体制の現在―変容する社会と中国共産党の適応』(共編著、慶應義塾大学出版会、2012年)、ほか。
【執筆者】 鈴木 隆(すずき たかし) 愛知県立大学外国語学部准教授。1973年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程満期退学。博士(法学)。主要業績:『中国共産党の支配と権力―党と振興の社会経済エリート』(慶應義塾大学出版会、2012年、日本貿易振興機構アジア経済研究所「発展途上国研究奨励賞」受賞)、『転換期中国の政治と社会集団』(共編著、国際書院、2013年)、ほか。
山口信治(やまぐち しんじ) 防衛省防衛研究所地域研究部防衛教官。1979年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。主要業績:「毛沢東による戦略転換としての新民主主義段階構想の放棄」『アジア研究』(54 (1)、2008年)、「中国共産党の政治指導能力に関する研究―国内的不安定が対外関係に及ぼす影響についての予備的考察」『防衛研究所紀要』(第15巻第1号、2012年)、ほか。
岩谷 將(いわたに のぶ) 防衛省防衛研究所戦史研究センター主任研究官。1976年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。博士(法学)。主要業績:『対立と共存の歴史認識―日中関係150年』(共著、東京大学出版会、2013年)、『蔣介石研究―政治・戦争・日本』(共著、東方書店、2013年)、ほか。
林 秀光(Lin Xiuguang) 慶應義塾大学法学部教授。1968年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。主要業績:「中国の政策過程と三門峡ダム」『法学研究』(第82巻第6号、2009年)、「中国におけるメディアと『党―国家―社会』―1980年代『新聞法』の制定をめぐって」『法学研究』(第83巻第12号、2010年)、ほか。
佐々木智弘(ささき のりひろ) 日本貿易振興機構アジア経済研究所地域研究センター東アジア研究グループ長。1967年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科前期博士課程修了。修士(法学)。主要業績:『北京からの「熱点追踪」―現代中国政治の見方』(日本貿易振興会アジア経済研究所、2001年)、「1999年の中国電信再編案策定の政治過程―国務院指導者と信息産業部の役割を中心に」『アジア経済』(第51巻第3号、2010年)、ほか。
磯部 靖(いそべ やすし) 慶應義塾大学法学部准教授。1968年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。博士(法学)。主要業績:『現代中国の中央・地方関係―広東省における地方分権と省指導者』(慶應義塾大学出版会、2008年)、ほか。
角崎信也(かどざき しんや) 公益財団法人日本国際問題研究所研究員。1981年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科前期博士課程修了。修士(法学)。主要業績:『救国、動員、秩序―変革期中国の政治と社会』(共著、慶應義塾大学出版会、2010年)、『転換期中国の政治と社会集団』(共著、国際書院、2013年)、ほか。
呉 茂松(Wu Maosong) 慶應義塾大学法学部非常勤講師。1976年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。博士(法学)。主要業績:『陳情:中国社会の底辺から』(共著、東方書店、2012年)、『中国共産党のサバイバル戦略=CCP’s Survival Strategy』(共著、三和書籍、2012年)、ほか。
星野昌裕(ほしの まさひろ) 南山大学総合政策学部教授。1969年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。博士(法学)。主要業績:『党国体制の現在―変容する社会と中国共産党の適応』(共編著、慶應義塾大学出版会、2012年)、『中国は、いま』(共著、岩波書店、2011年)、ほか。
江藤名保子(えとう なおこ) 人間文化研究機構地域研究推進センター/慶應義塾大学東アジア研究所・現代中国研究センター研究員。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。博士(法学)。主要業績:『日中関係史 1972―2012 T 政治』(共著、東京大学出版会、2012年)、「中国の対外戦略と日中平和友好条約」『国際政治』(第152号、2008年)、ほか。
兪敏浩(Yu Minhao) 名古屋商科大学コミュニケーション学部准教授。1974年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。博士(法学)。主要業績:『現代中国外交の六十年―変化と持続』(共著、慶應義塾大学出版会、2011年)、「中国の対外経済政策決定過程に関する一考察―日中農産物セーフガード問題を事例として」『法学政治学論究』(第75号、2007年)、ほか。
阿南友亮(あなみ ゆうすけ) 東北大学大学院法学研究科准教授。1972年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。博士(法学)。主要業績:『中国革命と軍隊―近代広東における党・軍・社会の関係』(慶應義塾大学出版会、2012年)、『日中関係史 1972―2012 T 政治』(共著、東京大学出版会、2012年)、ほか。
杉浦 康之(すぎうら やすゆき) 防衛省防衛研究所地域研究部北東アジア研究室防衛教官。1977年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。主要業績:『日米同盟論―歴史・機能・周辺諸国の視点』(共著、ミネルヴァ書房、2011年)、『日中関係史 1972―2012 T 政治』(共著、東京大学出版会、2012年)、ほか。
飛鳥田 麻生(あすかた まお) 1974年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程中退。主要業績:『米中関係―冷戦後の構造と展開』(共著、日本国際問題研究所、2007年)、『イメージの中の日本―ソフト・パワー再考』(共著、慶應義塾大学出版会、2008年)、ほか。
李彦銘(Li Yanming) 慶應義塾大学法学部非常勤講師。1983年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。主要業績:「一九七〇年代初頭における日本経済界の中国傾斜とその背景」『国際政治』(第163号、2011年)、「小泉政権期における日本経済界の対中認識」『法学政治学論究』(第88号、2011年)、ほか。
青山瑠妙(あおやま るみ) 早稲田大学教育・総合科学学術院教授。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。博士(法学)。主要業績:『現代中国の外交』(慶應義塾大学出版会、2007年)、『中国外交の世界戦略―日・米・アジアとの攻防30年』(共著、明石書店、2011年)、ほか。
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