少年期の禅的修道を原点に、「東洋哲学」に新たな地平を拓いた井筒俊彦の境涯と思想潮流を、同時代人と交差させ、鮮烈な筆致で描き出す清新な一冊。 ▼弊社刊『読むと書く――井筒俊彦エッセイ集』編者の若松英輔氏による、待望の「井筒俊彦論」。世界的なイスラーム学者として著名な井筒の著作は難解であるため、手には取るものの通読を諦めてしまう読者は数多くいた。本書は、井筒の生涯を大きく三部に分けて、それぞれの時節を象徴する著作を中心に、徹底的に読み込み、実証的に論じることによって、井筒哲学への理解を助け、深めようという意図で記された意欲作である。 ▼井筒俊彦略年譜つき
本書は、日本図書館協会選定図書です。
トランスビューさんによる 「霊性を探究する気鋭の批評家 若松英輔 『神秘の夜の旅』刊行記念 連続講演」が開催します。 詳細はこちらをご覧ください。
三重大学図書館広報誌『学塔』 142号(2019年春)「ここから広げよう!! 各学部の先生からのオススメ本」(p. 6)にて教育学部の松本昭彦先生にご紹介いただきました。
みすず 2012年1・2月号(601号)「2011年読書アンケート」(91頁、森本達雄氏)にて紹介されました。
週刊 読書人 2011年12月16日「37へのアンケート 2011年の収穫」(1面、上村忠男氏)にて紹介されました。
まえがき
第1章 『神秘哲学』――詩人哲学者の誕生
第2章 イスラームとの邂逅
第3章 ロシア、夜の霊性
第4章 ある同時代人と預言者伝
第5章 カトリシズム
第6章 言葉とコトバ
第7章 天界の翻訳者
第8章 エラノス――彼方での対話
第9章 『意識と本質』
第10章 叡知の哲学
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
若松英輔(わかまつ えいすけ) 1968年新潟生まれ。慶應義塾大学文学部仏文学科卒。批評家。潟Vナジーカンパニージャパン代表取締役社長。「越知保夫とその時代」で第14回三田文学新人賞評論部門当選。その他の作品に「小林秀雄と井筒俊彦」、「須賀敦子の足跡」など。『小林秀雄――越知保夫全作品』、『読むと書く――井筒俊彦エッセイ集』を編集。2010年より、三田文学に「吉満義彦」を連載中。
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