●井筒俊彦が構築しようとした「東洋哲学」の全貌に迫る、待望の研究書。
井筒俊彦の生涯と哲学研究をひもとき、 インド哲学やルードルフ・オットーの思想からの影響などを明らかにすることで、 「東洋的現象学」とも呼ぶべき井筒「東洋哲学」の根源的特徴を描き出す。 思想円熟期の井筒と親交を深めた著者による井筒研究の集大成。
はじめに
序 章 生涯と哲学研究 第一章 哲学的思惟とその意味論的地平 第二章 「東洋哲学」の構築と展開 第三章 エラノス会議と「東洋哲学」 第四章 東洋思想の創造的な〈読み〉 第五章 「東洋哲学」の意味論的世界観とその構造 第六章 ヴェーダーンタ哲学の意味論的〈読み〉
結 論
注 参考文献 あとがき 索引
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澤井義次(さわい よしつぐ) 1951年生まれ。天理大学名誉教授。『井筒俊彦全集』編集委員。専門分野は宗教学・インド哲学・天理教学。 天理大学宗教学科を卒業後、東北大学大学院を経て、ハーバード大学大学院(宗教学)へ留学。Ph.D.(ハーバード大学)、博士(文学)(東北大学)。現在、東京大学先端科学技術研究センター・プロジェクト研究員、宗教倫理学会顧問、印度学宗教学会理事、日本宗教学会評議員などを務める。日本宗教学会賞や東方学会賞を受賞。 主要著作に、The Faith of Ascetics and Lay Smārtas (Wien, Sammlung De Nobili, Universität Wien, 1992)、Rudolf Otto and the Foundation of the History of Religions (London: Bloomsbury Academic, 2022)、『シャンカラ派の思想と信仰』(慶應義塾大学出版会、2016年)、『宗教學的省思』(増補版、台灣宗教與社會協會、2017年)、『井筒俊彦の東洋哲学』(鎌田繁と共編、慶應義塾大学出版会、2018年)、『天理教教義学研究』(天理教道友社、2011年)、監訳に井筒俊彦『東洋哲学の構造』(金子奈央・古勝隆一・西村玲訳、慶應義塾大学出版会、2019年)など。
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