▼ロシアの愛智の精神を代表するソロヴィヨフ、その全一思想を介し、聖書世界と大乗仏教に広がる智恵の光芒を探る。
▼ロシア哲学と大乗仏教思想に関心のある読者の入門書ともなる一冊!
洋の東西を問わず諸々の宗教的伝統の中で求められ、語られてきた「智恵」を、倫理道徳の視座からではなく、宗教哲学的な観点から、著者が長年研究対象としてきたロシア最大の思想家ソロヴィヨフ(1853−1900)、『大乗起信論』、果ては『千と千尋の神隠し』をも取り上げ考察する。
| | | |  | | 慶應義塾大学三田哲学会叢書 | | | | | | | 三田哲学会は創立100年を機に、専門的な研究成果を「生きられる知」として伝え、 公共の中に行き渡らせる媒体として本叢書の発刊を企図した。 シリーズ名は、ars incognita アルス インコグニタ。 ラテン語で「未知の技法」を意味する。 単なる知識の獲得ではなく、新たな「生きる技法としての知」を作り出すという精神を表現している。
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はじめに
第一章 ソロヴィヨフの中心理念をめぐって
第二章 大乗仏教における二にして一、 あるいは、一に非ず二に非ずの視座
第三章 もう一度ソロヴィヨフについて
おわりに
あとがき
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
谷 寿美(たに すみ) 慶應義塾大学文学部教授。倫理学、宗教哲学。博士(文学、慶應義塾大学)。著作に『ソロヴィヨフの哲学』(理想社、1990)、『ソロヴィヨフ 生の変容を求めて』(慶應義塾大学出版会、2015)など。
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