吉田民人、小室直樹、ロバート・キング・マートン、リースマン夫妻との出会いが、著者独自の「社会化」に関する理論モデル構築にどのような影響を与えたのか――。
| | | |  | | 慶應義塾大学三田哲学会叢書 | | | | | | | 三田哲学会は創立100年を機に、専門的な研究成果を「生きられる知」として伝え、 公共の中に行き渡らせる媒体として本叢書の発刊を企図した。 シリーズ名は、ars incognita アルス インコグニタ。 ラテン語で「未知の技法」を意味する。 単なる知識の獲得ではなく、新たな「生きる技法としての知」を作り出すという精神を表現している。
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T―― はじめに 学生・大学院生・助手の時代 1.吉田民人と社会化概念 2.学問を越境する小室直樹 / 小室直樹とシステム論 3.助手時代――研究のネットワークのスタート地点 4.第二次社会化における師弟関係・準拠集団
U―― 役割関係から社会化過程へ=モデル構成 その一
V―― 役割集合から役割の複雑性、そして養育構造の複雑性へ=モデル構成 その二
W―― 家庭の養育環境の複雑性と単純性 1.はじめに 2.養育役 ……
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渡辺 秀樹(わたなべ ひでき) 1948年生。慶應義塾大学教授(2014年3月まで)。 東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。 1986年、ハーバード大学社会学部訪問研究員、1998年、ハーバード大学エンチン研究所訪問教授。専門は家族社会学、教育社会学。主な著書に『勉強と居場所――学校と家族の日韓比較』 (共編著、勁草書房 、2013)、『いま、この日本の家族――絆のゆくえ』 (共著、弘文堂 、2010)、『現代日本の社会意識――家族・子ども・ジェンダー』 (編著 、慶應義塾大学出版会、2005)、『現代家族の構造と変容――全国家族調査 [NFRJ98] による計量分析』 (共編著、東京大学出版会、2004)ほか。主要論文に「個人・役割・社会――役割概念の統合をめざして」 (『思想』686号、1981.8)ほか。
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