人間の弱さや卑しさに眼差しをむける小さくて深い倫理学の入門書
▼愛とは何か、正義とは何か、欲望とは何か、なぜ過去の記憶に悩まされるのか、偶然性とは何か、人生に意味はあるのか、そして〈私〉とは何か。身近な物事を通して、人間の弱さや卑しさに眼差しをむける、倫理学の入門書。
| | | |  | | 慶應義塾大学三田哲学会叢書 | | | | | | | 三田哲学会は創立100年を機に、専門的な研究成果を「生きられる知」として伝え、 公共の中に行き渡らせる媒体として本叢書の発刊を企図した。 シリーズ名は、ars incognita アルス インコグニタ。 ラテン語で「未知の技法」を意味する。 単なる知識の獲得ではなく、新たな「生きる技法としての知」を作り出すという精神を表現している。
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1 小さな倫理学のすすめ
2 欲望の倫理学
3 情念のない人間は倫理的なのか
4 〈私〉という苦しみ
5 世界の中心で〈私〉を叫ぶ
6 天使たちの倫理学
7 偶然性を問うこと
8 ハビトゥスを歌うこと
9 風や流れとしての〈私〉
10 過去が苦しめ続けること
11 〈私〉もまた暗闇の中にありき
12 傷つきやすさ
13 涙の中の倫理学
14 さらば、正義の味方
15 友達がいないこと
16 倫理学も真理へと ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
山内志朗(やまうち しろう) 1957年生まれ。慶應義塾大学文学部教授。著書に、『普遍論争 ―― 近代の源泉としての』(平凡社ライブラリー)、『天使の記号学』(岩波書店)、『「誤読」の哲学 ―― ドゥルーズ、フーコーから中世哲学へ』(青土社)など多数。
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