日常生活に不可欠な「コミュニケーション」を哲学的に考える
わたしたちは日々、多かれ少なかれ、コミュニケーションをしながら生きている。 では、コミュニケーションとは何なのだろうか? 何を含むのだろうか? そこに言語は必要なのだろうか? 本書では、日常的な「コミュニケーション」というものをユーモアを交えながら哲学的に思考し、その理論的枠組みを示すことをめざしている。 ポール・グライスやドナルド・デイヴィドソンの言語哲学を援用し、「コミュニケーション」の新たな地平をひらこうとする、画期的な哲学入門書。
| | | | | | 慶應義塾大学三田哲学会叢書 | | | | | | | 三田哲学会は創立100年を機に、専門的な研究成果を「生きられる知」として伝え、 公共の中に行き渡らせる媒体として本叢書の発刊を企図した。 シリーズ名は、ars incognita アルス インコグニタ。 ラテン語で「未知の技法」を意味する。 単なる知識の獲得ではなく、新たな「生きる技法としての知」を作り出すという精神を表現している。
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Contemporary and Applied Philosophy 応用哲学会、31-Jul-2017、評者は言語哲学者の三木那由他先生です。 本文はこちら
はじめに
第一章 何がコミュニケーションに含まれるのか
第二章 言語はそれほど必要ないかもしれない
第三章 「意味」といわゆるメタメッセージ
第四章 言語の居場所はどこにあるのだろうか
書誌情報
あとがき
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
柏端達也(かしわばた たつや) 1965年生まれ。慶應義塾大学文学部教授。専門は、行為論、現代形而上学。博士(人間科学)。著書に『自己欺瞞と自己犠牲』(勁草書房、2007)、『行為と出来事の存在論』(勁草書房、1997)など。
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