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〈声なき声〉のジャーナリズム

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四六判/上製/288頁
初版年月日:2024/05/10
ISBN:978-4-7664-2963-3
(4-7664-2963-X)
Cコード:3036
定価 3,520円(本体 3,200円)

〈声なき声〉のジャーナリズム
マイノリティの意見をいかに掬い上げるか
目次 著者略歴

SNS時代のジャーナリズム論
誰もが情報を発信し、フェイクニュースが氾濫するこの時代に、
ジャーナリストは「真正性」をいかに担保し、
マイノリティの声を掬い上げ、活性化させるべきなのか。
本書は、現代のデジタル化するメディア環境において、言説がより個別に、より自然に、より親密になり、「真正性」(本物らしさ)を追い求めるなかで、ジャーナリズムをどのように再定義すべきかを論ずるものである。
『真相深入り!虎ノ門ニュース』や『ハートネットTV』、『クィア・アイ』といったTV番組の言説構造の分析から、情報の送り手と受け手の関係性を編み直し、ジャーナリズムが〈声なき声〉をいかに掬い上げ、活性化すべきかの方途を探る。
そして、ジャーナリズムの担い手が送り手と受け手の垣根を超え、等身大の自分自身として語り、自分たちの居場所としてのメディアについて考える。
そうした社会のかたちのイメージを描き出し、もっと幅広い文化的実践をジャーナリズムとして再評価していく。

目次

序論 「声なき声」をどのように活性化すべきか
1 本書の論点――不可視化された「声なき声」をどのように活性化するのか
2 本書のアプローチ――生存戦略としての「真正性」
3 本書の構成

第1章 「声なき声」の活性化、「真正性」の政治
1 ジャーナリズムの役割を問い直す
2 民主主義の課題としての「声なき声」
3 「真正性」という価値の浸潤
4 「真正性」を媒介とする「声なき声」の連帯へ

第2章 「声なき声」と娯楽化する政治― ……

著者略歴 著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。

田中瑛(たなか あきら)
実践女子大学人間社会学部専任講師
1993年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業(同メディア・コミュニケーション研究所修了)後、
東京大学大学院学際情報学府社会情報学コース博士課程修了。博士(社会情報学)。
日本学術振興会特別研究員(DC1)、九州大学大学院芸術工学研究院助教を経て、2024年より現職。
主要論文に、「真正性の政治とジャーナリズム――ポピュラーな正当化の可能性と矛盾の考察」『メディア研究』102号、183-199頁。「公共放送における「声なき声」の包摂の葛藤――NHKの福祉番組『ハートネットTV』のソーシャルメディア活用を事例として」『マス・コミュニケーション研究』95号、125-142頁。日本計画行政学会・社会情報学会若手研究交流会優秀賞受賞、など受賞多数。共著書に、小熊英二・樋口直人編『日本は「右傾化」したのか』(慶應義塾大学出版会、2020年)、伊藤守編『東京オリンピックはどう観られたか――マスメディアの報道とソーシャルメディアの声』(ミネルヴァ書房、2024年)など。

定価3,520円 (本体:3,200円)
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