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目次
〈声なき声〉のジャーナリズム
四六判/上製/288頁
初版年月日:2024/05/10
ISBN:
978-4-7664-2963-3
 
(4-7664-2963-X)
Cコード:3036
税込価格:3,520円
〈声なき声〉のジャーナリズム
マイノリティの意見をいかに掬い上げるか

目次

序論 「声なき声」をどのように活性化すべきか
1 本書の論点――不可視化された「声なき声」をどのように活性化するのか
2 本書のアプローチ――生存戦略としての「真正性」
3 本書の構成

第1章 「声なき声」の活性化、「真正性」の政治
1 ジャーナリズムの役割を問い直す
2 民主主義の課題としての「声なき声」
3 「真正性」という価値の浸潤
4 「真正性」を媒介とする「声なき声」の連帯へ

第2章 「声なき声」と娯楽化する政治――『虎ノ門ニュース』における「読解の肩代わり」
1 反動的な実践に潜む「声なき声」を考える
2 「ネット右翼」が社会において占める位置
3 『虎ノ門ニュース』の批判的言説分析
4 日常生活から切断される「政治」

第3章 公共サービスメディアの葛藤――『ハートネットTV』におけるメッセージ性と「真正性」の調停
1 「声なき声」の活性化の拠点としての公共サービスメディア
2 福祉番組と公共性
3 相反するメッセージ性と「真正性」
4 公共サービスメディアの葛藤――普遍と個別、規範と「真正性」の架橋に向けて

第4章 ポピュラー・ジャーナリズムとしてのリアリティTV?――『クィア・アイ』における「裏側の物語」と連帯の政治
1 テレビ的なものと真正性
2 『クィア・アイ』にみる連帯の兆し
3 「裏側の物語」を通じた対話と「声なき声」の活性化
4 テレビ的なものの透明性、ジャーナリストの有名性

第5章 ジャーナリズムの境界線を引き直す――対話の場を紡ぐための役割
1 ジャーナリストの専門職的役割の変化?
2 「送り手−受け手」の相互主体を再検討する
3 「真正性」の政治における自己演技――ジャーナリストの直面するジレンマ
4 対話の場の共創としてのジャーナリズム

第6章 「真正性」の政治を内側から攪乱する――オルタナティヴなメディア環境はどのように可能か
1 メディアに潜む権力を読み解く
2 メディアにおける新自由主義的な権力構造
3 対話のための居場所をどのように蘇らせるか
4 メディア=場所を政治的問題にしていくこと

補論 対話のためのメディア・デザインに向けた試論――メディア・ワークショップの設計と批判的考察から
1 対話のためのメディア環境をDIYする――批判と創造の往還に向けて
2 メディアを用いたワークショップの意義
3 設計の背景――どのように呼びかけ、どのような場を作るのか
4 メディア・ワークショップの実施と省察――デジタル・ネイティヴの対話感覚の考察
5 「声なき声」の活性化の実践のネットワーク化に向けて

結論 今後のメディア・ジャーナリズム研究に向けて
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