▼アジア冷戦下のパワーゲームを鋭く描く!
冷戦の主戦場といわれたヨーロッパ以上に大国の「戦略」が激しくぶつかり合ったアジア冷戦。諸国家の国益達成とその手段の交錯の歴史を、国家間のパワーバランスに焦点を当てて描き出す。
軍事史学 第50巻第1号(2014年6月)に書評が掲載されました。評者は相澤淳氏です。
序 論 赤木完爾・今野茂充
第一部 アメリカの対外戦略とアジア冷戦
第一章 トルーマン政権期における「冷戦戦略」の形成とアジア冷戦の始まり ――対ソ脅威認識を中心に 李 錫敏 はじめに 一 ローズヴェルトの戦後構想とアジア政策 二 トルーマン政権による戦後構想の継承と失敗――対ソ脅威認識の形成 三 ヨーロッパ政策とアジア政策の相違――ソ連の脅威の有無、あるいは程度の差 四 「原点」への回帰の試み、そ ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
【編著者】 赤木 完爾(あかぎ かんじ) 慶應義塾大学法学部教授。 1953年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科修士課程修了。法学博士。 主要著作:『第二次世界大戦の政治と戦略』(慶應義塾大学出版会、1997年)、『朝鮮戦争――休戦50周年の検証・半島の内と外から』(編著、慶應義塾大学出版会、2003年)、『歴史としての冷戦――力と平和の追求』(共訳、慶應義塾大学出版会、2004年) 、ほか。
今野 茂充(こんの しげみつ) 東洋英和女学院大学国際社会学部准教授。 1975年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程修了。博士(法学)。 主要著作: 『イメージの中の日本――ソフト・パワー再考』(共著、慶應義塾大学出版会、2008年)、『中国の統治能力――政治・経済・外交の相互連関分析』(共著、慶應義塾大学出版会、2006年)、『朝鮮戦争――休戦50周年の検証・半島の内と外から』(共著、慶應義塾大学出版会、2003年)、ほか。
【執筆者】(掲載順) 李 錫敏(り そくみん) 慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程。 1977年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科前期博士課程修了。 主要著作:「トルーマンのポイント・フォア計画――冷戦におけるイデオロギー競争の始まり」(『法学政治学論究』第91号、2011年12月)、ほか。
狩野 直樹(かのう なおき) 杏林大学外国語学部非常勤講師。 1971年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得満期退学。 主要著作:『朝鮮戦争──休戦50周年の検証・半島の内と外から』(共著、慶應義塾大学出版会、2003年)、「米国のアジア政策の展開、1953〜60年──NSC文書を中心に」(『法学政治学論究』第52号、2002年3月)、「米国の対中政策とアジア冷戦、1948年〜49年」(『法学政治学論究』第53号、2002年6月)、ほか。
小此木 政夫(おこのぎ まさお) 九州大学特任教授、慶應義塾大学名誉教授。 1945年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程修了。(法学博士)。 主要著作:『朝鮮戦争――米国の介入過程』(中央公論社、1986年)、『東アジア地域秩序と共同体構想』(共編著、慶應義塾大学出版会、2009年)、『転換期の東アジアと北朝鮮問題』(共編著、慶應義塾大学出版会、2012年)、ほか。
平野 龍二(ひらの りゅうじ) 海上自衛隊幹部学校防衛戦略教育研究部戦略研究室教官。 1964年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程修了。博士(法学)。 主要著作:「海洋限定戦争としての日清戦争――コルベットの海洋戦略の視点から」(『軍事史学』第44巻第4号、2009年3月)、「日露開戦の決断――海軍力均衡と海軍戦略の視点から」(『法学政治学論究』第82号、2009年9月)、「日露開戦劈頭における旅順口攻撃の再評価――戦争目的達成の観点から」(『日本歴史』第759号、2011年8月)、ほか。
石田 京吾(いしだ けいご) 元海上自衛隊幹部学校研究部第2研究室長。 1956年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科前期博士課程修了。 主要著作:「戦後日本の海上防衛力整備――海上防衛における日米の役割分担の起源」(『防衛研究所戦史研究年報』第9号、2006年3月)、『歴史群像シリーズ 「決定版」太平洋戦争10 占領・冷戦・再軍備』(共著、学研パブリッシング、2011年)、ほか。
眞嶋 俊造(まじま しゅんぞう) 北海道大学大学院文学研究科・応用倫理研究教育センター長・准教授。 1975年生まれ。英バーミンガム大学大学院グローバルエシックス研究所博士課程修了(PhD)。 主要著作:『民間人保護の倫理――戦争における道徳の探求』(北海道大学出版会、2010年)、‘Just Torture?’(Journal of Military Ethics 11:2, 2012) 、Jus Post Bellum and Transitional Justice (共著、Cambridge University Press、2013年近刊)、ほか。
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