現代語訳 特命全権大使
米欧回覧実記(普及版) 第5巻 ヨーロッパ大陸編 下 附 帰航日程
オーストリア スイス イスパニア ポルトガル
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▼19世紀の世界情勢を生き生きと伝える、わが国はじめての世界一周旅行記、大エンサイクロペディア。近代の日本と世界を知るための必読書とされながら、重厚な訓読文に阻まれ実際に読むのは難しかった名著の現代語訳普及版。 →普及版の特長は詳しくはこちらへ →函入り上製版・全5巻セット(分売不可)へはこちらから
▼一行の旅もいよいよ終盤へ。衰えを見せつつある老大国オーストリアの都ウィーンで、国の威信をかけ開催されていた万国博覧会を見学しつつ、各国を実地に回覧して得た知識を総括する。国際的景勝地スイスではその美しい景観を堪能し、大国に囲まれた小国でありながら独立を維持するその国民性を高く評価する。そして帰国の途上、いまだ大国の植民地として支配されるアジア各地を見聞し、弱肉強食の世界でこれからの日本のあるべき姿を想う。 【行程】ウィーン→チューリッヒ→ベルン→ルツェルン→ジュネーヴ→リヨン→マルセイユ→スエズ→アデン→ゴール→シンガポール→サイゴン→香港→上海→横浜
本書は、日本図書館協会選定図書です。


週刊 東洋経済 2011年11月26日号「教養人の必読書 40冊!」の「世界と日本の歴史を学ぶ」の10冊(60頁)にて紹介されました。

第5巻 ヨーロッパ大陸編 下
第82章 万国博覧会見聞の記 上 第83章 万国博覧会見聞の記 下 第84章 スイス国の記 6月19日から21日 第85章 スイス観光の記 6月22日から24日 第86章 ベルン及びジュネーブ市の記 6月25日から7月15日 第87章 リヨンとマルセイユ市の記 7月15日から19日 第88章 イスパニア、ポルトガル略記 第89章 ヨーロッパ洲政治・社会総論 第90章 ヨーロッパ洲地理と輸送総論 第91章 ヨーロッパ洲気候と農業総論 第92章 ……
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[「米欧亜回覧の会」について] 「岩倉使節団」ならびにその旅の記録である『米欧回覧実記』に関心を抱く人々のサロンとして、「岩倉使節団」の研究家でノンフィクション作家である泉三郎氏を中心に約80名の同好の士によって1996年4月に設立。「岩倉使節団」および『実記』の研究とその啓発を試み、年4回の例会のほか、「実記を読む会」を中心に「歴史部会」「現未来部会」と各分科会に展開して、『実記』そのものについてや岩倉使節団に始まる「日本近代史の研究」や日本の抱える「現代の諸問題、未来の問題」について互いに学び、意見交換を行うなど、活発に活動を続けている。現在会員は200余名。ビジネスマン、官僚、学者、ジャーナリスト、医師、弁護士、主婦など多彩なキャリアをもつ好奇心の盛んな人たちの集まりである。 設立満5周年を迎えた2001年には、その記念事業として「岩倉使節団」についての日本で初の国際シンポジウムを開催。内外の学者、研究者を招いて三日間にわたり行われ、その成果は『岩倉使節団の再発見―その今日的意義』(思文閣出版、2003)として刊行された。 また、2004年9月には特定非営利活動法人(NPO法人)としての認可を受け、あらたにNPO法人として発足した。
[訳者略歴] 水澤 周(みずさわ しゅう) 1930年東京生まれ。1954年早稲田大学文学部卒。NHK、国際文化振興会、日本読書新聞等を経てフリー編集者兼ライター。 主な著作に、『八千代の三年―昭和十九年秋〜二十二年秋へ』(風媒社、2002)、『青木周蔵―日本をプロシャにしたかった男』上・中・下(中公文庫、1997)、『連句で遊ぼう』(新曜社、1995)などがある。 発足当時より「米欧亜回覧の会」に参加し、「実記を読む会」のチューター役として現代語への試訳を牽引。原テキストが久米邦武個人の労作であることの意義を尊重し、単独で現代語化作業を行った。
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