――中国共産党支配を支える制度はどのように形成され、持続、変化してきたのか?
現代の中国政治を構成する具体的な制度の変化に焦点を当て、 歴史的要因を重視しながらそれらを読み解くことで、 現代中国政治の現状を理解し、将来を展望する一冊。
アジア経済研究所 『アジア経済』 第60巻第2号に、書評が掲載されました。評者は鄭成氏(早稲田大学社会科学総合学術院)です。
中国研究月報 2018年9月号(Vol.72 No.9(No.847))「書籍紹介」で書評が掲載されました。評者は吉川純恵氏(早稲田大学政治経済学術院助教)です。
序章 現代中国政治研究と歴史的制度論(林 載桓)
第1部 国家――包容と強制
第1章 民主的制度の包容機能 ――人代改革の起源と持続(加茂具樹)
第2章 現代中国の刑事司法制度と「厳打」 ――起源、経路依存、制度進化(金野 純)
第2部 エリート政治
第3章 「集団領導制」の制度分析 ――権威主義体制、制度、時間(林 載桓)
第4章 領導小組の制度変化 ――中国の政策決定における半公式制度の機能の重層化(山口信 ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
(※掲載順) 【編著者】 加茂具樹(かも ともき) ※編者 慶應義塾大学総合政策学部客員教授。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科後期博士課程修了、博士(政策・メディア)。主要著作:『現代中国政治と人民代表大会――人代の機能改革と「領導・被領導」関係の変化』(慶應義塾大学出版会、2006年)、『中国対外行動の源泉』(編著、同上、2017年)、ほか。
林 載桓(いむ じぇふぁん) ※編者 青山学院大学国際政治経済学部准教授。ソウル大学社会科学部卒業、東京大学大学院法学政治学研究科博士後期課程修了、博士(法学)。主要著作:『人民解放軍と中国政治――文化大革命からケ小平へ』(名古屋大学出版会、2014年)、「権威主義体制、独裁者、戦争――中越戦争を事例として」(『国際政治』184号、2016年3月)、ほか。
【執筆者】 金野 純(こんの じゅん) 学習院女子大学国際文化交流学部准教授。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了、博士(社会学)。主要著作:『中国社会と大衆動員――毛沢東時代の政治権力と民衆』(御茶の水書房、2008年)、「文化大革命における地方軍区紅衛兵――青梅省の政治過程を中心に」(『中国研究月報』第70巻第12号 2016年12月)、ほか。
山口信治(やまぐち しんじ) 防衛研究所地域研究部主任研究官。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学、修士(法学)。主要著作:『中国対外行動の源泉』(共著、慶應義塾大学出版会、2017年)、“Strategies of China’s Maritime Actors in South China Sea: A Coordinated Plan under the Leadership of Xi Jinping?” (China Perspective, 2016 No.3, October 2016)、ほか。
高原明生(たかはら あきお) 東京大学大学院法学政治学研究科教授。東京大学法学部卒業、サセックス大学開発問題研究所修士課程修了、同博士課程修了、D.Phil. 主要著作:The Politics of Wage Policy in Post-Revolutionary China (Macmillan 、1992)、『シリーズ中国近現代史D 開発主義の時代へ 1972-2014』(共著、岩波新書、2014年)、ほか。
倉田 徹(くらた とおる) 立教大学法学部教授。東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程修了、博士(学術)。主要著作:『中国返還後の香港――「小さな冷戦』と一国二制度の展開』(名古屋大学出版会、2009年)、『香港――中国と向き合う自由都市』(共著、岩波新書、2015年)、ほか。
梶谷 懐(かじたに かい) 神戸大学大学院経済学研究科教授。神戸大学大学院経済学研究科博士課程後期課程修了、博士(経済学)。主要著作:『日本と中国、「脱近代」の誘惑――アジア的なものを再考する』(太田出版、2015年)、『日本と中国経済――相互交流と衝突の100年』(ちくま新書、2016年)、ほか。
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