折口芸能史の全体像に迫る続編
▼昭和24年度、27年度、28年度に行なわれた折口信夫の講義を、池田彌三郎ノートをもとに書籍化。
▼獅子舞、風流、喜劇、曲芸 ―― 折口芸能史の変遷をたどる、未発表講義録。 付録に、昭和13年の「芸能史」の講義と28年の「民俗学の話」を掲載。
凡 例
昭和二十四年度芸能史 一 曲芸、呪禁師 二 のろんじ、鬼 三 ししまひ 四 こまいぬ 五 賤の民 六 被征服民 七 流 民 八 くぐつ 九 山姥の話 十 志賀の海人 十一 風 流 十二 風 流 十三 風流俄 十四 喜劇精神、大小の対立 十五 をこ発進 十六 喜劇の批判精神 十七 神 奴 十八 大小の対立
昭和二十七年度芸能伝承論 一 芸能伝承 二 芸能伝承の中核、鎮魂の語義 三 鎮魂術 四 たまむすび ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
【著者】 折口 信夫(おりくち しのぶ) 1887〜1953年。国文学者・民俗学者・歌人・小説家。筆名は釈迢空(創作活動に使用)。 1910年國學院大學を卒業。國學院大學、慶應義塾大学の教授を歴任した。 歌集に『海やまのあひだ』『倭をぐな』など、詩集に『古代感愛集』など、小説に『身毒丸』『死者の書』などがある。『折口信夫全集』全37巻・別巻4巻、『折口信夫全集ノート編』全18巻・索引1巻、『折口信夫全集ノート編追補』全5巻が刊行されている。
【筆記者】 池田 彌三郎(いけだ やさぶろう) 1914〜1982年。国文学者、民俗学者、随筆家。元・慶應義塾大学教授。 1931年慶應義塾大学経済学部予科に入学。1934年国文科に進み、はじめて折口信夫の講義を聴く。以後折口を終生の師と仰ぐ。 著書に『芸能』『日本人の芸能』(岩崎書店)、『私説 折口信夫』、『日本文学伝承論』、『日本の幽霊』『まれびとの座』(中央公論社)、『池田彌三郎著作集』全10巻(角川書店)。
【編者】 伊藤 好英(いとう よしひで) 1948年生まれ。慶應義塾大学大学院修士課程修了。高麗大学校大学院博士課程修了。 慶應義塾大学講師、國學院大學講師。元慶應義塾高等学校教諭。 著書に、『折口学が読み解く韓国芸能』(慶應義塾大学出版会)、『明解 源氏物語五十四帖』(池田彌三郎と共著、淡交社)、『韓国演劇史』(共訳、徐淵昊著、朝日出版社)、『折口信夫事典』(共著、大修館書店)など。
藤原 茂樹(ふじわら しげき) 1951年生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了。慶應義塾大学名誉教授。 専門は、古代文学・芸能史。上代文学会、古事記学会などに所属。 著書に、『万葉から万葉へ ―― 万葉びとの言葉とこころ』(共著、NHK出版)、『池田彌三郎の学問とその後』(慶應義塾大学出版会)、『催馬楽研究』(編著、笠間書院)、『藤原流万葉集の歩き方』(NHK出版)など。
池田 光(いけだ ひかる) 1947年生まれ。池田彌三郎の長男。慶應義塾大学文学部文学科(国文学専攻)卒業。 同大学院社会学研究科(教育学専攻)博士課程修了。元洗足学園短期大学助教授。 著作に父池田彌三郎のNHK大学講座を編集した『日本文学の素材』(日本放送出版協会)、『中国運命学入門』(春秋社)、『東京百年史第四巻 大都市への成長(大正期)』(共著、東京都)、『教育の理論』(共著、八千代出版)、『教師のための教育学』(建帛社、共著)など。
|