仁斎学の教育思想史的研究
近世教育思想の思惟構造とその思想史的展開
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教育は人を変えるか? 近世日本からの応答。 ▼朱子学との思想的対決を経て、独自の学問=古義学を創始した近世日本の儒者・伊藤仁斎こそ、教育の意味と意義を誰よりも深く考察した思想家である。日本における西洋教育思想偏重に異議を唱え、仁斎学における教育思想を追究する畢生の大著。 ▼仁斎学と朱子学との比較、あるいは仁斎の後継者である伊藤東涯、そして仁斎を批判するにいたる荻生徂徠との詳細な対比など、日本思想史研究にも寄与する書。
日本の教育史学 第55集に書評が掲載されました(田尻祐一郎氏評、146-148頁)。
教育哲学研究 第103号「書評」(157頁)にて紹介されました。
凡 例
序 論 近世教育思想史研究の動向と課題 第一章 研究の目的と方法論的枠組み 第一節 研究の意義・目的 第二節 研究の方法・視角 第二章 近世教育思想研究史概観
本 論 伊藤仁斎の教育思想研究 第T部 伊藤仁斎の生涯とその思想史的環境 第一章 伊藤仁斎とその時代 第一節 伊藤仁斎の生涯 第二節 伊藤仁斎の生涯に纏わる補論 第三節 伊藤仁斎の時代―その思想形成の歴史的背景―
第二章 朱 ……
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山本正身(やまもと まさみ) 1956年生。慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。博士(教育学)。現在、慶應義塾大学文学部教授。専攻は、日本教育思想史。 主要著書に、『「教育」を問う教育学』(共著、慶應義塾大学出版会、2006年)、『教育思想史』(共著、有斐閣、2009年)、『アジアの文人が見た民衆とその文化』(共著、慶應義塾大学言語文化研究所、2010年)、などがある。
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