今、改めて<教育とは何か>を問う。 教育を自明視する風潮に警鐘を鳴らし、19名の教育学研究者が、それぞれの研究関心から教育学の自己理解へのアプローチを試みた論考を収録。
「教育とは何か」の問いは、いわば北極星である。この問いの要素である「人間(子ども)」をどう理解するか、その形成の方法をどう構想するか、教育の内容は、手段は、制度は、といった……個別の問いを各自の研究活動の導き糸に、あるいは理論的に、あるいは歴史的に、あるいは実証的に、あるい実験的に、といった各自が拠って立つ方法を駆使して研究し、教育に従事すること、これが私たちの自覚なのである。(本書「あとがき」より)
はじめに 舟山俊明、米山光儀、山本正身
第一部 教育への視角を定位する
〈再考〉教育における「技能」概念 ――「傾向性(disposition)」としての「わざ」概念に注目して 生田久美子
教育理論の人間学的基礎――ディルタイ教育学における「生の目的論的構造」論の位置 舟山俊明
アリストテレスの教師観――プラトン『メノン』との比較から 東敏徳
「教えない教育」を考える――教育の進化論的基盤の意味 山本正身
「遺伝教育学」は可能か 安藤寿康 ……
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執筆者紹介
田中克佳(編著者) 慶應義塾大学名誉教授
生田久美子 東北大学大学院教育学研究科教授
舟山俊明 慶應義塾大学文学部教授
東 敏徳 聖徳大学幼児教育専門学校教授
山本正身 慶應義塾大学文学部教授
安藤寿康 慶應義塾大学文学部教授
松浦良充 慶應義塾大学文学部教授
真壁宏幹 慶應義塾大学文学部教授(2006年4月〜)
坂倉裕治 立教大学文学部助教授
杉下文子 慶應義塾大学非常勤講師
白石克己 佛教大学教育学部教授
坂本辰朗 創価大学教育学部教授
米山光儀 慶應義塾大学教職課程センター教授
渡邊 弘 宇都宮大学教育学部教授
鹿毛雅治 慶應義塾大学教職課程センター教授
犬塚典子 東北大学ジェンダー法・政策研究センターCOE研究員
李 善玉 〓(日+景)園専門大学幼児教育科兼任教授
山内淳子 山梨学院短期大学助教授
吉野剛弘 東京電機大学情報環境学部講師
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