現代中国の中央・地方関係
広東省における地方分権と省指導者
|
「地方主義台頭論」の裏にある事実とは何か。 ▼改革・開放期以来の現代中国の地方分権の展開過程について、新しい見方を提示した実証的論考。 ▼従来研究(中国語、英語、日本語)を緻密に整理・紹介したうえで、広東省をサンプルとして新たに膨大な中央の新聞・雑誌記事を材料に、定説を覆す大きな仮説を立証する。 ▼改革・開放期以降、中国では地方分権によってほんとうに中央は弱く、地方は強くなったのか? 中央と地方の対立が激しくなり分裂の危険性は高まっているのか? 連邦制への移行の可能性はあるのか? 従来の研究を実証的に検証し、新たな可能性を提示する。
第25回(2009) 大平正芳記念賞受賞が決まりました。
![書評](/img/detailh4-review.gif)
アジア経済 2009年5月号「書評」(74頁)で紹介されました。
中国研究月報 2008年10月号(vol.62 No.10)「書評」(40頁)で紹介されました。
![目次](/img/detailh4-contents.gif)
序章 現代中国の中央・地方関係をめぐる諸問題 第一節 現代中国の中央・地方関係をめぐる議論 第二節 「ケ小平時代」の広東省における地方分権と省指導者の役割 第三節 主要概念の定義 第四節 本書の構成
第一章 現代中国における中央・地方関係の分析枠組 第一節 動員型地方分権 第二節 二元指導体制の温存 第三節 地方内の利益の多元性 第四節 「融合―委任型モデル」の提起
第二章 省指導者の国政における影響力 第一節 省指導者の国政への影響をめぐる議論 ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
磯部靖(いそべ やすし) 長崎外国語大学外国語学部准教授 1998年3月、慶應義塾大学大学院法学研究科政治学専攻後期博士課程単位取得退学。法学博士。日本国際問題研究所アジア太平洋研究センター研究員を経て、2001年4月から現職。専攻は現代中国政治。 主要著作:『深層の中国社会――農村と地方の構造的変動』(共著、勁草書房、2000年)、『グローバル化時代の中国』(共著、日本国際問題研究所、2002年)、『中国文化大革命再論』(共著、慶應義塾大学出版会、2003年)、『現代東アジアと日本2 中国政治と東アジア』(共著、慶應義塾大学出版会、2004年)、『中国の統治能力――政治・経済・外交の相互連関分析』(共著、慶應義塾大学出版会、2006年)など。
|