・戦後日本を代表する建築家・篠原一男の創造性に迫る待望の本格作家評論。 ・実験精神の核心を、篠原直系の建築家が作品と言説の両面から読み解く。 ・未完の遺作《蓼科山地の初等幾何》を含む住宅39作品の図面を完全収録。
戦後日本を代表する建築家・篠原一男(1925-2006)。 住宅設計を主戦場とし、数々の代表作を残した。 数学徒の明晰さと日本建築への敬慕から出発したそのキャリアは、自ら「様式」と呼んだスタイルの変奏によって大きく転回し、今もなお、国内外を問わず、多くの追従者を呼んでいる。 本書は、伝統的な日本建築を根拠地とする初期の「第一の様式」から、都市の混沌へと接近する後期の「第四の様式」までの創造の軌跡をたどり、設計、実作、言説の分析を通して類稀なる実験精神の実相に迫る。 篠原直系の建築家による待望の本格作家評論。 未完の遺作《蓼科山地の初等幾何》を含む住宅39作品の図面を集成。
篠原一男について 1925年静岡県生まれ。1947年東京物理学校(現東京理科大学)卒業後、東北大学で数学を専攻。1953年東京工業大学(現東京科学大学)建築学科を卒業。同年、図学助手。1962年東京工業大学助教授、1970年より教授。1954年の第一作《久我山の家》を皮切りにプロフェッサー・アーキテクトとして住宅をはじめ数多くの建築作品を手がける。1986年東京工業大学名誉教授。退官後、篠原アトリエを創設し、晩年まで設計に従事した。1990年紫綬褒章受章。2006年没。 代表作に《白の家》、《谷川さんの住宅》、《上原通りの住宅》、《東京工業大学百年記念館》など。主要著作は『住宅建築』(紀伊國屋新書)、『住宅論』(鹿島出版会)、作品集『篠原一男』(TOTO出版)など多数。2022年には《から傘の家》が世界的なデザイン家具メーカーの拠点《ヴィトラ・キャンパス》に移築された。2012年のヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展において、物故者として初めて生涯の業績に対しメモリアル金獅子賞が授与された。

写真構成 まえがき
序章 篠原一男と四つの様式 建築家としての来歴 日本の伝統様式を出発点とした第一の様式 空間の亀裂を模索した第二の様式 裸形という概念が支えた第三の様式 都市が第四の様式を加速した
第1部 篠原一男とは誰か 第1章 反面教師としての篠原一男 1 新建築誌上批判 2 第一世代の離反 第2章 継承 1 第二世代の継承 2 第三世代の憧憬 第3章 篠原をめぐる海外の動き 1 四つの出来事 ……
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坂牛卓(さかうし・たく) 建築家、チリ・カトリカ大学客員教授、東京理科大学嘱託教授 1959年東京生まれ。1983年東京工業大学工学部建築学科卒業。1985年米国カリフォルニア大学ロサンゼルス校大学院都市建築学部修了。1986年東京工業大学大学院修士課程修了。博士(工学)。日建設計を経て1998年O.F.D.A associates設立(現D.A.)。信州大学工学部建築学科教授を経て2011年より東京理科大学工学部建築学科教授。2025年より現職。 主な設計作品に《リーテム東京工場》、《運動と風景》、《Fujimi Hut》など。 著訳書に『教養としての建築入門』(中公新書)、『建築の規則』(ナカニシヤ出版)、『建築の条件』(LIXIL出版)、『建築の設計力』(彰国社)、『言葉と建築──語彙体系としてのモダニズム』、『白い壁、デザイナードレス』(ともに共訳、鹿島出版会)など多数。
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