阪神・淡路大震災から私たちは何を学んだか
被災者支援の30年と未来の防災
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「想定外」にどう備えるか――。 行政アドバイザーとして被災者支援に携わってきた経験から、阪神・淡路大震災の「失敗」の原因を丹念に解明し、これからの防災のあり方を提言する。
阪神・淡路大震災から30年。未曾有の被害をもたらした原因は何だったのか。 それは予測できなかったのか。
支援にあたった側の証言や資料をもとに、被災当時の状況を丹念に検証し、災害対策の「失敗」を究明する。日本では、地方自治体が被災者支援政策の決定・財源を担い、国と自治体が「分離」して政策を実施する。
阪神・淡路大震災の失敗を活かし、東日本大震災、能登半島地震、そして世界の事例をもとに、日本特有の防災対策システムの限界を指摘し、国が中心となり自治体や民間の支援者と連携できるシステムの構築を提言する。
はじめに
第1章 なぜ「大震災」になったのか ──「失敗」から振り返る阪神・淡路大震災(1995年) 1 なぜ大震災になったのか 2 想定に基づく防災計画の落とし穴 3 災害発生直後、地方自治体はどう対応したか 4 誰が被災者を救助したのか 5 避難所は誰が運営すべきか 6 助かった命を守り生活を再建する 7 想定外に備える減災復興政策 8 災害の知見を活かした専門人材の育成 9 支援を活かす仕組みづくり
第2章 国は被災者をどう支援するのか ──トル ……
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阪本真由美(さかもと・ まゆみ) 兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科教授。在エル・サルヴァドル日本大使館、国際協力機構(JICA)で国際協力に携わった後に京都大学大学院博士後期課程修了。博士(情報学)。人と防災未来センター主任研究員、名古屋大学減災連携研究センター特任教授を経て現職。ひょうご震災記念21世紀研究機構理事、日本災害復興学会理事。令和6年防災功労者防災担当大臣表彰受賞。専門は、減災コミュニケーション、防災教育、国際防災、地域防災。代表著作に『未来へ繋ぐ災害対策――科学と政治と社会の協働のために』(共著、有斐閣、2022年)など、翻訳にナオミ・ザック『災害の倫理――災害時の自助・共助・公助』(共訳、勁草書房、2020年)がある。
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