イスラーム改革派と社会統合
タイ深南部におけるマレー・ナショナリズムの変容
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分離独立運動はジハードなのか?
仏教徒が多数を占めるタイにおいてマレー系イスラーム教徒が多く住む深南部。 複雑な政治的・宗教的状況のなか、「サラフィー主義」とその教育が「マレー・ナショナリズム」の影響力を相対化しているといわれる状況を、フィールドワークをふまえて分析する。
『社会科学』(同志社大学人文科学研究所) 第53巻4号(2024年2月)「書評」(p. 77-88)に書評が掲載されました。評者は、上田曜子氏(同志社大学名誉教授)です。 本文はこちら
『東南アジア研究』(京都大学東南アジア地域研究研究所) 61 巻 1 号(2023年7月31日発行)「書評」(p. 84-87 )に書評が掲載されました。評者は多和田裕司氏(大阪公立大学大学院文学研究科)です。 本文はこちら
はじめに――イスラームへの回帰は何を変えたのか
第1章 タイ・ムスリムの創造 1 ケーク(客)としてのムスリム 2 南部国境県の統治 3 パタニ・マレーの抵抗運動
第2章 イスラーム伝統派と改革派 1 ナショナリズムとイスラーム 2 イスラームにおける伝統と改革 3 サラフィー主義は過激主義なのか
第3章 イスラームの管理統制とその限界 1 タイ王国のイスラーム指導者チュラーラーチャモントリー 2 イスラーム法の適用とダト・ユティタム 3 ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
西 直美(にし なおみ) 同志社大学一神教学際研究センター共同研究員。1987年生まれ。 同志社大学大学院法学研究科政治学専攻、同大学院グローバル・スタディーズ研究科修了。博士(グローバル社会研究)。 著書に『イスラーム世界の挫折と再生――「アラブの春」後を読み解く』(共著、明石書店、2014年)、『越境する社会運動 』(共著、明石書店、2020年) などがある。
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