インドネシアのイスラーム改革主義運動
アラブ人コミュニティの教育活動と社会統合
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▼世界最大のムスリム人口を抱え、多民族国家でもあるインドネシアには、アラブ系のマイノリティが暮らしている。彼らは20世紀初めにムスリム社会の改革・近代化を目指す運動の中で活躍したが、国民国家が形成されはじめると帰属意識の選択を迫られることになる。アラブ人の教育活動の変遷から、近代インドネシアにおける社会統合とイスラーム運動との関係を、多彩な史料に基づいて明らかにしていく。
『アジア経済』 Vol. 61, No. 2, 2020年6月(p.74〜p.77)に書評が掲載されました。評者は野中葉氏(慶應義塾大学総合政策学部准教授)です。
『教育史学会』 教育史学会紀要 第62集(p.170〜p.173)に書評が掲載されました。評者は新保敦子氏(早稲田大学教育・総合科学学術院教授)です。
『東南アジア―歴史と文化』 48号(pp.127-131)に書評が掲載されました。評者は服部美奈氏(名古屋大学大学院教育発達科学研究科・教育学部教授)です。
凡 例 本書対象地域
序 章 問題の所在 ――インドネシアのイスラーム改革主義運動とアラブ人の社会統合 T. インドネシアのアラブ人 @. アラブ人とオランダ領東インド A. アラブ人とイスラーム改革主義運動 U. 先行研究と問題の設定 @. 先行研究の状況 A. 問題の設定 V. 史料と章構成 @. アラブ定期刊行物 A. 章構成
第1章 イスラーム改革主義運動の源流 T. 東インドと ……
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山口元樹(やまぐち もとき) 1979年生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。博士(史学)。日本学術振興会特別研究員(PD)を経て、2017年より公益財団法人東洋文庫研究員。主要論文として、「アラウィー・イルシャーディー論争と中東の指導者たち――1930年代前半における東南アジア・ハドラミー移民社会の内紛と仲裁の試み」『オリエント』49/2(2006)、 “Islamic School and Arab Association: Aḥmad Sūrkatī's Reformist Thought and Its Influence on the Educational Activities of al-Irshād,” Studia Islamika 23/3 (2016)がある。専門はインドネシア近現代史、東南アジア・イスラーム史。
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