中国の産業発展のダイナミズムを解明。 ▼劇的な構造変化を遂げ、世界の工場とまで呼ばれるにいたった中国の産業発展。それは、決して低廉な労働コストだけでは説明がつかない。 ▼今日圧倒的な世界シェアをもつ中国の自転車産業をとりあげ、めまぐるしく変化する産業集積、政府の役割や電動自動車への発展展望を多角的に分析し、中国自転車産業のダイナミズムを明らかにする。 ▼自転車から電動二輪車へと発展をとげた中国自転車産業の新たな可能性である電動四輪車についても論じる。
2012.10.10 公益財団法人樫山奨学財団より平成24年度・第7回「樫山純三賞」を受賞しました。

まえがき
序 章 中国自転車産業研究の位置づけ――問題意識の提示と既存研究の概観 第1節 はじめに 第2節 問題意識 第3節 自転車および自転車産業の特性 第4節 既存研究の概観 第5節 本書の構成
第1章 内需主体から内需・外需向け生産へ――中国自転車産業の歴史概観 第1節 はじめに 第2節 計画経済期までの概観 第3節 経済改革以後の概観――「供給不足」から「市場飽和」まで 第4節 国際経済への参入、国内市場の変化と産業の再編 第5節 ペダ ……
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駒形哲哉(こまがた てつや) 慶應義塾大学経済学部教授。 1965年生まれ。慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学、経済学修士。1989〜90年南開大学(中国)留学。財団法人霞山会職員、獨協大学経済学部専任講師、慶應義塾大学経済学部専任講師、准教授を経て、現職。 主著に『移行期中国の中小企業論』(単著、税務経理協会、2005年、中小企業研究奨励賞経済部門本賞受賞)、『中国中小企業の発展と予測――民営経済:発展・制度・構造・管理・科学技術』(監訳・解説、独立行政法人中小企業基盤整備気候、2006年)、『東アジア自転車産業論――日中台における産業発展と分業の再編』(共編著、慶應義塾大学出版会、2009年)、『東アジアのものづくりのダイナミクス』(編著、明徳出版社、2010年)、『日本中小企業研究の到達点――下請制、社会的分業構造、産業集積、東アジア化』(共編著、同友館、2010年)など。
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