▼毛沢東の紅軍が籠り、中国共産主義革命の基点となった井岡山での、農村基層社会における革命の実態の実証研究。 ▼井岡山付近の村落に残されている档案(とうあん:行政過程において作成され、集積された公文書)や当事者のインタビュー調査をもとに、農村社会における革命の実態を浮き彫りにする。中国近現代史研究者の必読書。
中国研究月報 2010年7月号(第64巻第7号)「書評」(40頁)で紹介されました。
序 章 T 本書の枠組み U 史料について V 各章の概要
第一章 宗族、農民と井岡山革命 T はじめに U 「湘贛辺界」の農村社会 V 農村協会、ソビエト政権と宗族 W 革命の参加者と反対者 X おわりに
第二章 解放前の調査村落の共同性 T はじめに U 調査村落の地域性 V 共同活動と共有財産 W 調査村落の共同性 X おわりに
第三章 国家権力の浸透と調査村落 T はじめに U 行政統合の強化 ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
鄭浩瀾(テイ コウラン) フェリス女学院大学国際交流学部准教授。 1977年生まれ。1998年中国復旦大学国際政治学部卒業、2006年慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科博士課程修了。博士(政策・メディア)。慶應義塾大学総合政策学部訪問講師を経て、2009年4月より現職。 専攻は中国近現代史・農村政治史。 主要著作に、「1940年代における国家権力の浸透と地域社会――江西省の事例を通して」『現代中国』第82号(2008年9月)、「宗族、農民と井岡山革命(1927〜1929年)」『中国研究月報』第62巻第3号(2008年3月)、『グローバル・ナショナル・ローカルの現在』(共著、慶應義塾大学出版会、2006年)など。
|