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誕生と死
A5判/並製/240頁
初版年月日:2008/09/10
ISBN:978-4-7664-1525-4
(4-7664-1525-6)
Cコード:C0045
定価 2,640円(本体 2,400円)

誕生と死
生命の教養学IV
目次 著者略歴

「生命の始まりと終わり」を考える、2007年度極東証券寄附講座「生命の教養学」講義集。
▼生きることを境界づける「誕生と死」、この対立しつつも1つの大きな過程を構成する2つの出来事について、日野原重明(聖路加国際病院理事長)、田沼靖一(東京理科大学薬学部教授)、吉村泰典(慶大医学部産婦人科学教授)、波平恵美子(お茶の水女子大学名誉教授)といった論者がさまざまな立場から考察する。

目次

序 誕生と死   武藤浩史

子どもへのいのちの教育   日野原重明
命の文化人類学   波平恵美子
死の遺伝子からの問いかけ   田沼靖一
僧医という視座より   対本宗訓
生殖医療と生命倫理   吉村泰典
優生学と生命倫理   松原洋子
生物たちの生殖戦略   松本 緑
クマムシの生き方   鈴木 忠
井戸のなかから―村上春樹の『ノルウェイの森』と『ピーター・パン』   武藤浩史
Basic Life Supprot と塾BLS教育   堀 進悟
体験!救命救急・CP ……

著者略歴 著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。

【編者紹介】

慶應義塾大学教養研究センター
2002年に日吉キャンパス・来往舎を拠点として開設された研究センター。時代と社会の変化に対応できる教養および教養教育にかかわる総合的な研究を企画・立案・組織し、主体的な研究活動を展開している。
http://www.hc.keio.ac.jp/lib-arts/

武藤浩史(むとう・ひろし)
慶應義塾大学法学部教授。1958年生まれ。慶應義塾大学卒、英国ウォリック大学Ph.D. 専門は英文化・文学。著書に『「ドラキュラ」からブンガク』(慶應義塾大学教養研究センター、2006年)、『運動+(反)成長―身体医文化論II』(共編著、慶應義塾大学出版会、2003年)、『愛と戦いのイギリス文化史 1900-1950年』(共編著、慶應義塾大学出版会、2007年)、『チャタレー夫人の恋人』(翻訳、筑摩書房、2004年)など。

中島陽子(なかじま・ようこ)
慶應義塾大学文学部教授(生物学)。1942年生まれ。理学博士(東京都立大学)。専門は発生生物学、特に棘皮動物(ウニやヒトデが属する)胚の神経系を通して動物の系統進化について研究している。講義では、生命科学を分野外の人にどのようにわかりやすく伝えるかということと、生命科学という眼を通すと社会はどのように見えるかを伝えることに努めている。共著に『現代生命科学入門』(慶應義塾大学出版会、2001年)、『生命と自己―生命の教養学II』(慶應義塾大学出版会、2007年)、『見る・観る・診る―生命の教養学III』(共編著、慶應義塾大学出版会、2008年)など。

吉田泰将 (よしだ・やすまさ)
慶應義塾大学体育研究所准教授。1960年生まれ。1985年筑波大学大学院体育研究科コーチ学専攻修了。体育学修士。1985年神奈川県私立森村学園中・高等部常勤講師。筑波大学体育科学系準研究員・文部技官(1987年)、慶應義塾大学体育研究所助手(1990年)、専任講師(1995年)、2005年から現職。専攻は体育方法学(剣道方法論)・コーチ学(剣道コーチ学)。著書(共著)に『教育剣道を培った人々』(いなほ書院、1996年)、『剣道社会体育教本』(財団法人全日本剣道連盟、1998年)、『剣道医学Q&A』(財団法人全日本剣道連盟、2001年)、『体育理論』(慶應義塾大学通信教育部、2006年)など。

【著者紹介】(掲載順)
日野原重明(ひのはら・しげあき)
1911年山口市生まれ。現在、聖路加国際病院理事長・同名誉院長、聖路加看護大学名誉学長。財団法人ライフ・プランニング・センター理事長。日本音楽療法学会理事長。戦後、日本に米国医学教育を導入し、医学・看護教育に尽力した。患者参加型医療・予防医学・終末医療の推進などに貢献した。1993年、日本で最初の独立型ホスピスを創設。成人病を「習慣病」と名づけ、新語「生活習慣病」のきっかけとなった。2000年に日本の高齢化に向けて「新老人の会」を結成、会長に就任。1999年、文化功労者顕彰、2005年、文化勲章受章。『死をどう生きたか』(中公新書、1983年)、『老いを創める』(朝日新聞社、1985年)、『生きかた上手』(ユーリーグ、2001年)他著書多数。

波平恵美子(なみひら・えみこ)
お茶の水女子大学名誉教授。1942年生まれ。1973年九州大学大学院教育学研究科博士課程単位取得満期退学。1977年テキサス大学(The Univ. of Texas at Austin)大学院博士課程修了、Ph.D.取得。九州大学教育学部附属比較教育文化研究施設助手、佐賀大学、九州芸術工科大学(現九州大学)を経て、お茶の水女子大学。2006年退職。専攻は、文化人類学。主要著書に『医療人類学入門』(朝日新聞社、1994年)、『いのちの文化人類学』(新潮社、1996年)、『日本人の死のかたち』(朝日新聞社、2004年)、『からだの文化人類学』(大修館書店、2005年)。

田沼靖一(たぬま・せいいち)
東京理科大学薬学部教授。ゲノム創薬研究センターセンター長。1952年生まれ。1980年東京大学大学院薬学系研究科博士課程修了。博士(薬学)。帝京大学薬学部助手(1980年)、米国立衛生研究所(NCI/NIH)留学(1982-1984年)、帝京大学薬学部講師(1988年)、東京工業大学生命理工学部助教授(1990年)を経て、1992年より現職。専攻は生化学、分子生物学、創薬ゲノム科学。主要著作に、『遺伝子の夢』(NHKブックス、1997年)、『死の起源』(朝日選書、2001年)、『ヒトはどうして老いるのか』(ちくま新書、2002年)など。

対本宗訓(つしもと・そうくん)
禅僧・医師。1954年生まれ。1979年京都大学文学部哲学科卒業。京都嵯峨天龍寺僧堂にて修行。国内およびヨーロッパにて禅指導や講演などの宗教活動を行う。2006年帝京大学医学部卒業。同年医師国家試験合格。現在臨床研修医。著書『禅僧が医師をめざす理由』(春秋社、2001年)など。

吉村泰典(よしむら・やすのり)
慶應義塾大学医学部産婦人科教授。1975年慶應義塾大学医学部卒業後、1981年に生殖内分泌学で医学博士を取得。1983年より米国ペンシルバニア病院でresearch fellow、1984年より米国ジョーンズホプキンス大学でinstructorを経て、1986年より藤田保健衛生大学医学部産婦人科講師、1990年より杏林大学医学部産婦人科助教授、1995年より現職。
現在、日本産科婦人科学会理事長、日本生殖医学会常務理事、日本産科婦人科内視鏡学会常務理事、日本生殖内分泌学会理事、日本受精着床学会理事、日本哺乳動物卵子学会理事、日本女性心身医学会理事、日本ヒト細胞学会理事を務めている。学会外活動としては、厚生科学審議会委員、法制審議会委員、日本学術会議泌尿・生殖医学研究連絡会委員、文部科学省科学技術・学術審議会専門委員、内閣府総合科学技術会議専門委員、日本学術会議生殖補助医療の在り方検討委員会委員、日本学術振興会科学研究費委員会専門委員を務めている。専門は、生殖生理学、不妊症学、臨床内分泌学。

松原洋子(まつばら・ようこ)
立命館大学大学院先端総合学術研究科教授。1958年生まれ。1998年お茶の水女子大学大学院人間文化研究科博士課程修了。博士(学術)。お茶の水女子大学助手(1998年)、立命館大学産業社会学部教授(2002年)を経て、2003年より現職。専攻は科学史・科学技術社会論。主要著作に、『優生学と人間社会』(共著、講談社新書、2000年)、『生命の臨界』(共編著、人文書院、2005年)など。

松本 緑(まつもと・みどり)
慶應義塾大学理工学部生命情報学科准教授。1958年生まれ。1988年大阪大学大学院医学研究科生理系博士課程修了。医学博士。三菱化成生命科学研究所特別研究員(1987年)、東京工業大学生命理工学部助手(1988年)、慶應義塾大学理工学部専任講師(2000年)を経て、 2002年より現職。専攻は、分子発生生物学。共著に「生物の多様性―生殖と進化」(太田博道・柳川弘志編著『生命科学への招待―生命機能の科学と工学の最前線』三共出版、2003年)など。

鈴木 忠(すずき・あつし)
慶應義塾大学医学部専任講師。1960年生まれ。名古屋大学理学部卒。同大学院理学研究科博士課程単位取得退学。浜松医科大学教務員(1988年)、慶應義塾大学医学部助手(1991年)を経て1999年より現職。この間、1998年に金沢大学自然科学研究科より博士(理学)取得、2005-2006年コペンハーゲン大学動物学博物館客員研究員。現在の専門は比較動物学、クマムシの生物学。著書『クマムシ?! 小さな怪物』(岩波書店、2006年)。

堀 進悟(ほり・しんご)
慶應義塾大学病院救急部長、准教授。1950年生まれ。1975年慶應義塾大学医学部卒業。同大学呼吸循環器内科、済生会宇都宮病院救命センター勤務を経て1988年から慶應義塾大学病院救急部副部長、2005年から現職。日本救急医学会ER検討特別委員会委員長。日本臨床救急医学会理事。専門領域は救急医学、循環器病学、興味領域は救急医療体制、入浴事故、失神、医学教育。

定価2,640円 (本体:2,400円)
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