フーコー × メディア論=言語態分析 ▼フーコーのディスクール分析は、「書かれたもの」を対象の中心においた理論だったが、現代ではテレビやインターネット、ケータイなどの普及により、映像や音声も、コミュニケーションを促進するメディア(=言語)の重要な「記録資料」となっている。本書では、情報社会のコミュニケーションの分析を人文諸科学の統合により実現させる「言語態分析」の理論と実際を詳述する。
本書は、日本図書館協会選定図書です。
出版ニュース 2007年8月上旬号「ブックガイド」(22頁)で紹介されました。
序 コミュニケーションの問いとしての言語態分析
本論 第1章 コミュニケーション的思考の転換 第2章 言語学の偉大なる異端を巡って――意味論とダイクシス論の問い 第3章 言語態分析へ――言説編成と発話行為の間 第4章 かたちとしての<リズム>の導入 第5章 映像・文字・会話、マルチモダリティとしてのテレビ番組 第6章 言語態分析の用語集 第7章 言語態のかたち――社会のリズム 第8章 ことばと映像の比較 第9章 言語態分析の例――「小泉劇場」−「ウォータ ……
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原宏之(はら ひろゆき) 明治学院大学教養教育センター准教授。 1969年生まれ。パリ第10大学人文学科群博士課程中退。学術修士。日本学術振興会特別研究員(東京大学)・東洋大学等非常勤講師(2001-2002)を経て、明治学院大学専任講師(2002年)。2005年より現職。 専攻は、教養(表象メディア論・言語態分析)および比較思想史。 著書に『バブル文化論』(慶應義塾大学出版会)、『<新生>の風景』(冬弓舎)、訳書にジャック・デリダ/ベルナール・スティグレール『テレビのエコーグラフィー』(NTT出版)、グレアム・アレン『ロラン・バルト』(青土社)、『ミシェル・フーコー思考集成』(分担訳−筑摩書房)など。
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