貧富の差を広げ人々を疲弊させる現代資本主義のあり方に疑問を呈する評論集。「脱芸術」への考察や近・現代美術への論考を通じ、人々が自発的に共働できる「がんばらなくてもいい社会」の可能性を模索する。
はじめに――若い人たちへ 1 「がんばる」という悪徳? 2 資本主義は本当に終わるのか? 3 超美学的文化のグローバリゼーション 4 新たな〈幸福学〉へ
第一部 脱芸術/脱資本主義 I 野村誠、ソロス、地域通貨――脱芸術/脱資本主義をめぐる三つのスケッチ 1 『わいわい音頭』――野村誠と老人たちの愉快な「作曲」 2 ジョージ・ソロスの「開かれた社会」――「超資本主義」の〈脱資本主義〉的運用? 3 地域通貨の挑戦― ……
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熊倉 敬聡(くまくら たかあき) 1959年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。パリ第7大学博士課程修了(文学研究専攻)。現在、慶應義塾大学助教授。現代芸術論、フランス文学専攻。 著書:『女? 日本? 美?』(編著、慶應義塾大学出版会、1999年)。『脱芸術/脱資本主義』(共著、慶應義塾大学アート・センター、1999年)。論文:L’“economie politique ” chez Stephane Mallarme (Universite Paris 7, 1991)、ほか。
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