▼信仰現象, その内的意味世界へ――。
インド最大の哲学者といわれるシャンカラが遺した宗教的著作の言葉は、 彼を信仰する人びとに、どのような意味世界を与えているのか。 そして、彼らの具体的な宗教伝統と、それらはどのように接合されうるのか。 信仰現象を、パロールとエクリチュールの両側面から捉え直し、信仰の本質に迫る、 新たな宗教学的パースペクティブを提示する画期的な一冊。
宗教研究 第393号(2018年)に書評が掲載されました。評者は前田專學氏(東京大学名誉教授)です。
宗教哲学研究 第35号、122−125頁に掲載されました。評者は小田淑子氏(関西大学教授)です。
はじめに 序 章 シャンカラ派研究の視座 一 インド宗教研究とシャンカラ派伝統 二 従来のシャンカラ研究の状況
第一部 シャンカラ派の宗教学的研究とその立場 第一章 宗教学的パースペクティヴ 一 方法論的な地平 二 信仰の意味世界への視座 第二章 シャンカラ派伝統とその宗教的コスモロジー 一 シャンカラ派の宗教思想とその特質 二 「生きたテクスト」としての信仰現象とその理解へ 三 シャンカラ派におけるバクティ頌とそ ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
澤井 義次(さわい よしつぐ) 1951年生まれ。現在、天理大学人間学部長・宗教学科教授。『井筒俊彦全集』編集委員。専門分野は宗教学・インド学・天理教学。 天理大学宗教学科を卒業後、東北大学大学院を経て、ハーバード大学大学院(宗教学)へ留学。Ph.D.(ハーバード大学)、博士(文学)(東北大学)。宗教倫理学会顧問、日本宗教学会常務理事などを務める。日本宗教学会賞や東方学会賞を受賞。 主要著作に The Faith of Ascetics and Lay Smārtas (Wien: Sammlung De Nobili, Universität Wien, 1992)、『聖者たちのインド』(共著、春秋社、2000年)、『根源へ ―― 思索の冒険』(共著、岩波書店、2004年)、『宗教史とは何か』(下巻、共著、リトン、2009年)、『天理教人間学の地平』(天理大学出版部、2007年)、『天理教教義学研究』(天理教道友社、2011年)などがある。
|