▼研究と教育に生涯を捧げた経済学者たちの足跡から近代日本経済学の水脈を辿る
本書は、慶應義塾で経済学を講じた学者たちを取り上げている。福沢諭吉をはじめ慶應義塾ゆかりの主だった学者たちは、義塾における教育と研究にとどまらず、近代日本における経済学の発展にどのような足跡をのこしたのだろうか。 彼らの学問と主張を辿ることで、あらためて経済学の多様性を明らかにし、経済学がどのように発展をとげてきたか、また近代日本と経済学はどのようにかかわってきたのかを考察する。

はじめに
序 章(小室正紀) 1 本書の課題 2 教育組織の変遷 3 大学部開設以降の学科担当者の変遷 4 大学部以降の科目内容・人事体制・研究団体・機関誌 5 本書の読み方
第1章 福沢諭吉の経済思想 ―― その時論と理想と思想(小室正紀) 1 はじめに 2 福沢諭吉の経済理論をどう考えるか 3 松方財政批判の時論に見る経済思想 4 むすび ―― なぜ完全雇用を重視したか
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著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
(※〔 〕は担当章) 【編著者】 池田幸弘(いけだ ゆきひろ)〔はじめに、第3章、第5章訳、第7章、あとがき〕 慶應義塾大学経済学部教授
小室正紀(こむろ まさみち)〔序章、第1章〕 慶應義塾大学名誉教授
【執筆者】 西澤直子(にしざわ なおこ)〔第2章〕 慶應義塾福沢研究センター教授
上久保敏(かみくぼ さとし)〔第4章〕 大阪工業大学工学部教授
ギュンター・ディステルラート(Günther Distelrath)〔第5章〕 ボン大学講師
西沢保(にしざわ たもつ)〔第6章〕 帝京大学経済学部教授 / 一橋大学名誉教授
武藤秀太郎(むとう しゅうたろう)〔第8章〕 新潟大学経済学部准教授
平野隆(ひらの たかし)〔第9章〕 慶應義塾大学商学部教授
斎藤修(さいとう おさむ)〔第10章〕 一橋大学名誉教授 / 日本学士院会員
原田哲史(はらだ てつし)〔第11章〕 関西学院大学経済学部教授
柳澤治(やなぎさわ おさむ)〔第12章〕 首都大学東京名誉教授
川俣雅弘(かわまた まさひろ)〔第13章〕 慶應義塾大学経済学部教授
宮内環(みやうち たまき)〔第14章〕 慶應義塾大学経済学部准教授
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