学校の先生・SCにも知ってほしい
不登校の子どもに何が必要か
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▼本人、親、先生がこの苦悩を乗り越えるために
不登校をどのように理解し、どのようにかかわっていくべきか。 予防と支援の視点から、不登校支援に長年携わっている専門家たちが結集し、大切なポイントを伝えます。
我が子が不登校になったときの親の悩みはとても深いものです。 教師やSCは、予防教育をはじめ、不登校になったときの早期対応・専門機関との連携など、子どもや保護者への具体的支援が必要です。 本書は、教育学・臨床心理学・精神医学の専門家が、不登校の現状を読み解き、不登校をどのように理解し、具体的にどう対応すればよいのかを、今、不登校のことで悩んでいる保護者、学校の先生やSCの方々のために、できるだけわかりやすくまとめたものです。 本書が、我が子への対応や、児童生徒への教育実践を振り返るきっかけとなり、ひいては子どもたちの「生きる力」へとなれば幸いです。 (増田健太郎「はじめに」「おわりに」より)
月刊 教職研修 2017年6月号 「Book Review」(p. 112)に書評を掲載いただきました。評者は、小笠原氏(東京学芸大学教授)です。
はじめに ―― 「不登校ゼロ」は、本当によいことなのか(増田健太郎)
序 章 不登校の現状と取組み(増田健太郎) 不登校児童生徒の実態 / 不登校児童生徒への対応
第1章 不登校の子どものこころと不登校支援 1 不登校という行動の意味 ―― 精神科医の立場から(滝川一廣) 1970〜80年代前半の不登校 / 不登校への肯定的視点の登場 / 現在の不登校支援
2 不登校の子どものこころと援助(大場信惠) どんなときに不登校 ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
(※〔 〕内は、担当章。) 【編著者】 増田 健太郎(ますだ けんたろう)〔序章、2章−3〕 九州大学大学院人間環境学研究院教授。臨床心理士。教育学博士。専門は臨床心理学、教育経営学。教育と医学の会理事・編集委員。 1959年福岡県生まれ。九州大学大学院人間環境学研究科博士課程単位取得満期退学。小学校教諭、九州共立大学助教授などを経て現職。自由学園アドバイザー、NPO法人九州大学こころとそだちの相談室室長も務める。 著書に『信頼を創造する公立学校の挑戦』(共編著、ぎょうせい、2007年)、『教師・SCのための心理教育素材集』(監修、遠見書房、2015年)など。
【執筆者】 滝川一廣(たきかわ・かずひろ)〔1章−1〕 学習院大学文学部心理学科教授。精神科医。専門は精神医学、児童青年精神医学、精神療法。名古屋市立大学医学部卒業。愛知教育大学教授、大正大学教授などを経て現職。 著書に、『「こころ」の本質とは何か』(ちくま新書、2004年)、『「こころ」はどこで育つのか 発達障害を考える』(洋泉社新書、2012年)、『学校へ行く意味・休む意味』(日本図書センター、2012年)、『子どものそだちとその臨床』(日本評論社、2013年)など。
大場信惠(おおば・のぶえ)〔1章−2〕 九州大学大学院人間環境学研究院実践臨床心理学専攻教授。臨床心理士。専門は臨床心理学。九州大学大学院教育学研究科修士課程修了。寿栄会本間病院児童・思春期相談室長を経て現職。 著書に『教育動作法』(共著、学苑社、2003年)、『心理療法の見立てと介入をつなぐ工夫』(共著、金剛出版、2013年)など。
五十嵐哲也(いがらし・てつや)〔1章−3〕 愛知教育大学准教授。博士(教育学)。専門は学校心理学。筑波大学大学院博士課程教育学研究科学校教育学専攻修了。北海道情報大学講師、愛知教育大学講師を経て現職。(2016年4月より名古屋大学心の発達支援研究実践センター准教授) 著書に『学校で気になる子どものサイン』(共編著、少年写真新聞社、2012年)、『事例から学ぶ児童・生徒への指導と援助〈第2版〉』(共編著、ナカニシヤ出版、2015年)など。
加嶋文哉(かしま・ふみや)〔1章−4〕 教育・不登校研究所「明日が見える」所長。不登校を考える親の会「星の会」代表。大分大学教育学部卒業。小学校教諭を32年間務め、2014年3月に退職し、研究所を大分県佐伯市に設立。
小澤美代子(おざわ・みよこ)〔2章−1〕 さくら教育研究所長。専門は教育相談(不登校)。東京教育大学教育学部心理学科卒業。筑波大学大学院教育研究科カウンセリングコース修了。高等学校教諭、千葉県子どもと親のサポートセンター次長兼教育相談部長、千葉大学大学院教授を経て現職。 著書に『上手な登校刺激の与え方』(ほんの森出版、2003年)、『〈タイプ別・段階別〉続 上手な登校刺激の与え方』(ほんの森出版、2006年)、『子どもの発達を考える』(監修、社会保険出版社、2008年)、『生徒指導提要』(分担執筆、文部科学省、2010年)など。
石川悦子(いしかわ・えつこ)〔2章−2〕 早稲田大学教育学部講師、障がい学生支援室学生支援コ―ディネーター。東京都公立学校スクールカウンセラー。一般社団法人東京臨床心理士会副会長。臨床心理士、特別支援教育士。専門は学校臨床心理学、教育心理学。奈良女子大学大学院人間文化研究科博士後期課程在学中。 著書に『移行期の心理学』(共編著、ブレーン出版、1998年)、『学校が求めるスクールカウンセラー』(共著、遠見書房、2013年)など。
山崎 透(やまざき・とおる)〔3章−1〕 静岡県立こども病院こころの診療センター長。医学博士。専門は児童青年精神医学。山形大学医学部卒業。山形大学医学部精神医学教室、国立精神神経センター国府台病院、静岡県立こころの医療センター医療部長を経て現職。 著書に『ある少年の心の治療』(共訳、金剛出版、1997年)、『こどものうつハンドブック』(共著、診断と治療社、2007年)、『児童精神科の入院治療』(金剛出版、2010年)など。
田中英高(たなか・ひでたか)〔3章−2〕 OD低血圧クリニック田中院長。医学博士。専門は小児心身医学。大阪医科大学卒業。大阪医科大学小児科准教授を経て現職。日本小児心身医学会前理事長。2006年に同学会ODワーキンググループ代表として、小児科医向け「小児起立性調節障害診断・治療ガイドライン」を作成・発表。ODの研究・臨床とともに、教育現場への認知・理解に努める。 著書に『起立性調節障害の子どもの正しい理解と対応』(中央法規出版、2009年)、『起立性調節障害がよくわかる本』(監修、講談社、2013年)、『心身症の子どもたち』(合同出版、2014年)など。
近藤直司(こんどう・なおじ)〔3章−3〕 大正大学人間学部臨床心理学科教授。専門は児童青年精神医学、精神力動的精神医学。東海大学医学部卒業。山梨県立精神保健福祉センター所長、山梨県都留児童相談所所長、東京都立小児総合医療センター児童・思春期精神科部長を経て現職。 著書に『ひきこもりケースの家族援助』(編著、金剛出版、2001年)、『医療・保健・福祉・心理専門職のためのアセスメント技術を高めるハンドブック』(明石書店、2012年)、『医療・保健・福祉・心理専門職のためのアセスメント技術を深めるハンドブック』(明石書店、2014年)、『不安障害の子どもたち』(編著、合同出版、2014年)など。
遠藤季哉(えんどう・としや)〔3章−3〕 関東医療少年院医務課長。専門は児童精神医学。香川医科大学卒業。東京都立梅ヶ丘病院、東京都立小児総合医療センター児童・思春期精神科などを経て現職。 著書に『子どもの強迫性障害 診断・治療ガイドライン』(分担執筆、星和書店、2013年)、『不安障害の子どもたち』(共著、合同出版、2014年)など。
黒木俊秀(くろき・としひで)〔3章−4〕 九州大学大学院人間環境学研究院教授。医学博士。専門は臨床精神医学、臨床心理学。教育と医学の会理事・編集委員。九州大学医学部卒業。佐賀医科大学講師、九州大学大学院医学研究院准教授、国立病院機構肥前精神医療センター臨床研究部長・医師養成研修センター長などを経て現職。 著書に『現代うつ病の臨床』(共編著、創元社、2009年)、『精神医学の羅針盤』(共著、篠原出版新社、2014年)、『発達障害の疑問に答える』(編著、慶應義塾大学出版会、2015年)など。
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