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プルーストの黙示録

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四六判/上製/308頁
初版年月日:2015/03/30
ISBN:978-4-7664-2208-5
(4-7664-2208-2)
Cコード:C0098
定価 3,520円(本体 3,200円)

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プルーストの黙示録
『失われた時を求めて』と第一次世界大戦
書評 目次 著者略歴

プルーストは「大災厄」をいかに描いたか?
▼「戦争文学」としての『失われた時を求めて』

▼第一次世界大戦中、銃後にとどまったマルセル・プルーストは、新聞七紙を購読しながら、ライフワークの執筆をつづけていた。
終息の見えない戦況を目の当たりにした作家は、愛国的なプロパガンダに従事するのでもなく、反戦活動をおこなうのでもなく、長大な小説の終盤に、進行中の「戦争」を取り込むことを選択した。
そのときプルーストはどのような問題意識を抱え、どのようにして言論界への批評的介入を試みたのか?

同時代につくられた戦争の表象の総体をあらわす「戦争文化」という観点から、
『失われた時を求めて』を読みなおし、プルーストの政治的・社会的・美学的ポジションを再定義する意欲作。

書評

みすず no.645(2016年1-2月号)の「2015年読書アンケート」にて、松本潤一郎氏(フランス文学・思想)、澤田直氏(フランス文学)からコメントをいただきました。
北海道新聞 2015年5月31日に書評が掲載されました。評者は柏倉康夫氏(放送大学名誉教授)です。
図書新聞 第3207号(2015年5月23日)に書評が掲載されました。評者は湯沢英彦氏(明治学院大学フランス文学科教授)です。

目次

 はじめに
  戦争文学としての『失われた時を求めて』 /
  文化史の観点からプルーストを読む

序 章 戦時中のプルースト氏
  なぜ私信を読むのか
 一九一四年
  平和を望む / ドイツ音楽を愛し続ける / 「最初の戦争文学」
 一九一五年
  「戦前派」のレッテルを貼られて / 「偽りの愛国心」と「本当の『愛国的な』感動」 /
  教会の破壊 / 「時期尚早」な戦争文学を「校正」する
 一九一六年
  ヴェルダンのほうへ / ガリマールのほうへ / 『砲火』から ……

著者略歴 著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。

坂本 浩也(Hiroya Sakamoto)
立教大学文学部准教授。1973年生まれ。1999年、東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻修士課程修了。2005年、同専攻博士課程単位取得満期退学。2008年、パリ第4大学博士課程修了。文学博士。2011年、国際フランス研究協会賞(Prix de l’AIEF)受賞。

定価3,520円 (本体:3,200円)
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