いま、日韓の歴史を国際関係から読み直す。
▼日韓関係をめぐり、大国はどのように動いたのか? 19世紀以来、米国、ロシア、中国などが織りなす力関係に翻弄される韓国(朝鮮)と日本の関係をたどり、二国間関係に世界の動きから新しい光をあてた一冊。
▼近代以降の朝鮮半島は、それまでの日中にくわえて、東アジア地域に進出を図るロシア、産業革命後に新たな市場を求めた英国、それに続く新興の米国などの影響を大きく受けることとなった。
列強の対外膨張政策と日本の韓国併合・朝鮮統治時代、そして第二次世界大戦での日本敗戦〜朝鮮解放後の南北朝鮮分断までをたどりながら、列国をはね返す大きな波とならなかった「朝鮮独立運動」の運命、そして米国、ロシア、中国などが織りなす力関係に翻弄されながらも独立を求めつづけた韓国(朝鮮)と日本の関係を、国際関係から大きくとらえた一冊。
朝鮮史研究会会報 196号、2014年9月30日刊行に書評が掲載されました。
上智史学 第59号(2014年11月号)に掲載されました。評者は國分典子氏(名古屋大学教授)です。
東洋史研究 第73巻第2号(2014年9月)書評が掲載されました。評者は、糟谷憲一氏です。
はじめに 古代〜七世紀の朝鮮と日本/元と高麗・日本/朝鮮王朝の建国と日朝関係
第一章 朝鮮の開国と当時の国際情勢 1 東アジア国際秩序の崩壊と朝鮮 倭乱と通信使/鎖国と開国 2 日本における倒幕・明治維新と朝鮮 明治維新と「征韓」の主張 3 「征韓論」の台頭と日朝修好条規の締結 「征韓論」とその背景/日朝修好条規の締結へ 4 朝鮮問題の「国際化」 修交後の日本と朝鮮/「陰謀の大海」へ 5 朝鮮をめぐる日清対 ……
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長田 彰文(ながた あきふみ) 上智大学文学部史学科教授。1958年大阪府生まれ。 早稲田大学政治経済学部および京都大学法学部卒業、一橋大学大学院法学研究科修士課程修了、同博士課程単位取得退学。博士(法学)。大韓民国ソウル大学校国際地域院(現・国際大学院)客員研究員(2001-2002年)、米国コロンビア大学東アジア研究所客員研究員(2009-2010年)。 専攻分野:日韓関係史、アジア太平洋国際政治史。 主要著作:『セオドア・ルーズベルトと韓国―韓国保護国化と米国』(未來社、1992年)、『日本の朝鮮統治と国際関係―朝鮮独立運動とアメリカ 1910-1922』(平凡社、2005年)、(共著)『現代東アジア―朝鮮半島・中国・台湾・モンゴル』(慶應義塾大学出版会、2009年)、ほか。
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