歴史人口学の先駆者(文化勲章受章)によるエッセイ集。 ▼2009年度の文化勲章を受章し、歴史人口学の第一人者として世界的に知られる著者による、歴史学をめぐるエッセイ集。恩師や研究者仲間、古典、新しい研究手法などとのさまざまな「出会い」から、つねに歴史学のあり方を問い直してきた自身の研究のあゆみを振り返る。講演や書評、世界的碩学との対談などを収録。
本書は、日本図書館協会選定図書です。


はじめに
I 「歴史」へのまなざし 新しい世界史像への挑戦 「日本史」と「世界史」との出遭い 歴史人口学との出会い
II 江戸時代を問い直す 江戸時代の歴史民勢学から 世界史のなかの江戸時代
III 学問との出会い ある“名著”との出逢い――アンリ・ビレンヌ『ヨーロッパ世界の誕生』と私 私にとっての転機――ピラミッドの上で 野村兼太郎先生と日本経済史 宮本常一先生との出会い 網野さんの得意とするもの ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
速水 融(はやみ・あきら) 慶應義塾大学名誉教授 1929年生まれ。1950年慶應義塾大学経済学部卒業、日本常民文化研究所研究員を経て1953年慶應義塾大学経済学部助手、同助教授、教授を歴任。経済学博士。1989年国際日本文化研究センター教授、1995年麗澤大学教授、2005年に定年退職。国際日本文化研究センター名誉教授、麗澤大学名誉教授。日本学士院会員。フランス人文・社会科学学士院準会員。2009年に文化勲章を受章。専攻は経済史・歴史人口学。 著書に『近世農村の歴史人口学的研究――信州諏訪地方の宗門改帳分析』(東洋経済新報社、1973年)、『近世濃尾地方の人口・経済・社会』(創文社、1992年)、『歴史人口学で見た日本』(文春新書、2001年)、『江戸時代の歴史人口学研究ーー新しい近世日本像』(藤原書店、2009年)、『近世初期の検地と農民』(知泉書館、2009年)ほか多数。
|