『ドラキュラ』からブンガク
血、のみならず、口のすべて
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『ドラキュラ』の中の興味をそそってやまない謎や矛盾に焦点を当て、大学生や一般読者に物語テキスト読解のコツを伝授する。「口」をキーワードにしたメディア・セクシュアリティ・帝国・大飢饉などの歴史。基礎作業として真理と物語の問題。多彩な要素が絡み合うなかを、領域横断的に読解する面白さとスキルを教える。

英語青年 2006年10月号「新刊書架」欄(46頁)で紹介されました。

序
第1章 真理と物語
第2章 表の真理、口を通して裏の世界へ ――口と聴覚・音声メディア文化事情
第3章 セクシュアリティ
第4章 西と東の政治的裏表 ――音声情報戦、そしてアイルランド大飢饉
あと書き
文献案内
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慶應義塾大学法学部教授。1958年生まれ。1990年、慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。慶應義塾大学法学部専任講師、助教授を経て、2000年より現職。1995年から97年まで、英国ウォリック大学留学。同大学Ph.D.。主要著書・訳書・論文に、『運動+(反)成長――身体医文化論II』(共編著、2003年)、『ロレンス文学鑑賞事典』(共編著、2002年)、‘The “Disembodied Voice” in Fin-de-siècle British Literature: Its Genealogy and Significances’(Ph.D.Thesis, 2001年)、Michael Bell et al eds., D. H. Lawrence: Literature, History, Culture (共著、国書刊行会、2005年)、フォード・マドックス・フォード『かくも悲しい話を・・・』(翻訳、彩流社、1998年)、D・H・ロレンス『チャタレー夫人の恋人』(翻訳、筑摩書房、2004年)、「『ドラキュラ』と声の世紀末」『英語青年』(1999年1月)、「第三の文化」『學鐙』(2002年10月)ほか。
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