慶應義塾保険学会叢書の第1巻。同学会は近代保険制度の紹介者・福沢諭吉ゆかりの慶應義塾を拠点に研究者・実務家が集い、理論と実践の研究を行っている。本書は、慶應義塾保険学会を母体とする「保険進化研究会」の成果発信で、研究者、(明治安田、第一、東京海上など)生損保実務担当者、(IBM、日立など)IT分野における保険システム構築の担当者らが集い、消費者(需要サイド)、保険企業経営(供給サイド)、および社会のリスク管理の今日的問題に取り組む。
制度派経済学、進化経済学などの知見を吸収し、「進化」をキーワードに日本社会の変容とその中における保険事業の役割、そして今後の課題を明らかにする野心的研究。 人口減少、保険自由化、規制緩和、経済・金融のグローバル化など著しい社会変化に適応し、社会に役立つ存在であり続けるためには、保険業はどのような進化を遂げなければならないのか。コーポレート・ガバナンス、マーケティング、FP教育、IT戦略、遺伝子検査の利用など、多彩な論点について具体的な対応策を提示する。

第1部 現代社会と保険進化 第1章 社会経済の発展・変容と保険進化 堀田一吉 1 進化経済学と保険進化 2 資本主義経済の発展と保険制度 3 「保険進化」の多義性と諸要因 4 現代保険を取り巻く環境変化と保険進化に向けての課題
第2章 保険進化と保険統合商品 大橋敏男 1 はじめに 2 保険商品の現在までの進化 3 現在の保険の表現――保険統合商品 4 環境の変化と保険 ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
【編著者】 堀田一吉(ほった かずよし) 慶應義塾大学商学部教授。 1960年生まれ。1989年慶應義塾大学大学院商学研究科博士課程修了。
岡村国和(おかむら くにかず) 獨協大学経済学部教授。1952年生まれ。1983年慶應義塾大学大学院商学研究科博士課程修了。
石田成則(いしだ しげのり) 山口大学経済学部教授。1963年生まれ。慶應義塾大学大学院商学研究科博士課程修了。
【著者】 大橋敏男(おおはし としお) 日本アイ・ビー・エム株式会社金融ソリューションセンターICP−エグゼクティブ・ITアーキテクト。
竹内保彦(たけうち やすひこ) 明治安田生命保険相互会社年金コンサルタント。
宮地朋果(みやち ともか) 慶應義塾大学商学部非常勤講師。
鹿島純一(かしま じゅんいち) 第一生命保険相互会社法人営業第1部副部長
可児俊信(かに としのぶ) 千葉商科大学会計大学院教授、株式会社ベネフィット・ワンコンサルティング室長。
山越実(やまこし みのる) 株式会社日立製作所ビジネスソリュージョン事業部主管技師。
田口茂(たぐち しげる) 東京海上日動火災保険株式会社経理部課長。
後藤和廣(ごとう かずひろ) 株式会社MSK基礎研究所主任研究員、早稲田大学ビジネススクール客員教授。
五味正夫(ごみ まさお) 社団法人日本損害保険協会総務人事部人事グループグループリーダー
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