ソ連解体により独立を果たした旧ソ連構成一五共和国、とりわけコーカサス諸国は数多の民族紛争を抱え、またカスピ海の天然資源や地政学的位置の重要性ゆえに、ロシアおよび欧米諸国がその影響力を保持しようと当地の紛争、政治・経済に深く関与するため、その混乱の度合いは厳しいものとなっている。本書では、旧ソ連地域の国際関係・内政問題の文脈を押えつつ、特にコーカサス/アゼルバイジャンの事例に沿って、「紛争予防」や「人間の安全保障」といった平和構築への取り組みを検証する。


読売新聞 2021年9月19日(11面・文化面)「本よみうり堂・始まりの1冊」で、著者ならびに本書が紹介されました。 本文はこちら(※読者会員限定記事です)
図書新聞 2006年7月15日発行 第2782号で紹介されました。 ロシア東欧貿易調査月報 2005年12月号「ドーム・クニーギ 注目の新刊をチェック(113頁)」で紹介されました。

序文 第1章 九・一一事件後のコーカサス --テロと紛争をめぐるグローバル・ガバナンス 第1節 テロと紛争 第2節 テロとグローバル・ガバナンス 第3節 テロ後のロシアの対コーカサス外交 第2章 旧ソ連地域の攻防 --揺れる国際関係と石油をめぐる攻防 第1節 CISにおけるコーカサスの位置と安全保障 第2節 CIS内のサブ・リージョナル・グループ1:GUUAM 第3節 CIS内のサブ・リージョナル・ ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
東京外国語大学大学院地域文化研究科専任講師 1972年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業(1995年)後、 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(1997年)ならびに同博士課程単位取得退学(2001年)。その間、国際連合大学秋野フェローとしてアゼルバイジャンに留学(2000-2001年)。日本学術振興会特別研究員【PD】(2001-2002年)、慶應義塾大学総合政策学部専任講師(2002-2005年)を経て、2005年より現職。 専門は国際政治、コーカサス地域研究、紛争研究、等。
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