戦後日本文学の中で特異な位置で文学活動を続けてきた埴谷雄高。西田幾多郎、カント、ゴルギアス、ドストエフスキイらを根本的に問い直しながら、21世紀の世界文学へと窓を開けた哲学小説の傑作『死霊』に至るまでの生涯と知の系譜を、埴谷雄高の肉声を交えて描く評伝的「肖像」。

週刊ポスト 2005年2月4日号で紹介されました。 出版ニュース 2005年1月上・中号(59頁)で紹介されました。 日本経済新聞 2004年12月19日朝刊「読書 あとがきのあと(23面)」欄で紹介されました。 西日本新聞 2004年12月19日朝刊「読書 本と批評(26面)」欄で紹介されました。 読売新聞 2004年11月20日「潮音風音」で紹介されました。

一 埴谷雄高とわが青春 二 生涯と思想の形成 1 日本的心性を養えなかった /2 埴谷の生地、台湾紀行 /3 台湾から東京・板橋に移り住む /4 十五歳で元服 /5 十七歳のとき結核を患い、「死」に直面 /6 芥川の自殺に衝撃 /7 築地小劇場に出演 /8 マルクスとスティルネル /9 ニヒリズムの超克 /10「農民闘争社」時代と「農民闘争」 /11 「死霊」誕生の地――東京・中野の豊多摩刑務所 /12 西田哲学との出会い /13 囲碁と多様な宇宙のか ……
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1937年、福岡県大川市生まれ。慶應義塾大学中退。文芸評論家、作家。現在國學院大學、東京経済大学講師。
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