一昨年、自裁した江藤淳の文業を新鋭批評家が新しい視点から論じた注目の評論集。 『夏目漱石』『成熟と喪失』『一族再会』などの江藤淳の代表作を「欠落を生きる」をキーワードに論じ、夏目漱石、小林秀雄、大江健三郎との比較を通じて江藤淳の文学精神の根底にあったものを示す。 27歳気鋭の批評家デビュー作。

欠落を生きる
同一性の危機と回復
大江健三郎と江藤淳−『万延元年のフットボールをめぐって』
江藤淳と夏目漱石−ふたりの孤独な近代人について
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
1974年、富山県生まれ 慶應義塾大学経済学部卒業後、文学部仏文科に学士入学 「欠落を生きる−江藤淳論」で、第7回「三田文学」新人賞受賞。
|