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芸術をカテゴライズすることについて
批評とジャンルの哲学
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批評は創造的な社会実践だ! 絵画や音楽や映画をどう“ジャンル分け”するか? 分析美学の観点から批評という実践を再考し、単なる分類ではないカテゴライズのダイナミクスを解明する
芸術作品をどう理解し、評価するか、その鍵は「カテゴリー」にある。本書は、分析美学の観点から芸術批評という実践を再検討し、作品のカテゴライズが判断に与える影響について考察する。批評は単なる好き嫌いではなく、鑑賞のルールをめぐる社会的相互作用であり、制度的文脈を構成する創造的営みであることを明らかにする。「批評の哲学」を更新する意欲作。

はじめに 1 なにについて論じるつもりなのか 2 どう論じるつもりなのか 3 なにを主張するつもりなのか 4 なにを論じないのか
第一章 批評とは鑑賞のガイドである 1 批評を鑑賞ガイドとして定義する 2 鑑賞ガイドではない批評があるとする反論に応答する 3 批評ではない鑑賞ガイドがあるとする反論に応答する 4 酷評も鑑賞ガイドなのか 29 COLUMN 選択ガイドとしての批評観
第二章 鑑賞とは単なる好き嫌いでは ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
銭清弘(せん きよひろ) 1995年生まれ。2024年東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻博士後期課程修了。博士(学術)。現在、日本学術振興会海外特別研究員としてブリティッシュコロンビア大学に滞在中。専門は、美学・芸術哲学。 著作に、"Genres as Rules," Inquiry: An Interdisciplinary Journal of Philosophy(近刊)、"That’s Beyond My Imagination!" Contemporary Aesthetics, 22 (2024)など。
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