経済学の道具立てを総動員し、 過去半世紀の軌跡を検証!
バブルとその崩壊から不良債権問題、世界金融危機など、アップダウンを繰り返しつつ、 30年にわたる長期停滞からの脱出を模索してきたわが国の金融システム。 その半世紀を顧みることで、システムの何が機能し、何が足りなかったのかを明らかにする渾身の一書!
・1990年代以降、長期停滞に陥った日本経済。なかなかその不況感から脱出できなかった金融政策の背景には何があったのか。 ・バブル期(1980年代) から近年のマイナス金利解除までの半世紀近い日本の経済・金融環境を概観し、金融システムの機能と効果を丹念に解説する、わが国現代金融システムを総合的に捉えた決定版。 ・@資産価格バブル期(1980年代後半〜90年代前半)、Aバブル崩壊後の不良債権処理問題期(90年代後半〜2000年代)、B「失われた30年」と長期停滞(1990年代〜2020年代にかけて)、と、この半世紀近くの流れを区分ごとに丁寧かつ実証的に分析。 ・理論と実証の両面を兼ね備えつつ、解説書レベルの平易な解説を行う渾身の力作。
第1章 金融システムをどのように評価すべきか 1 これまでの金融システム評価の問題 2 望ましい金融システム評価の方法 3 本書のアプローチ 4 本書の構成
第2章 金融システム評価のための道具立て(理論的枠組み) 1 日本の金融システムのパフォーマンスをどう評価するか 2 「金融」とは何か 3 金融「システム」とは何か:定義と目的 4 金融システムはどのような要素から成り立っているのか:構成要素 5 金融システムはどのような基準で評価すべきか:評価基準 6 金融システ ……
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内田浩史(うちだ・ひろふみ) 神戸大学大学院経営学研究科・V. School 教授 1993年、大阪大学経済学部卒業。96年、同大大学院経済学研究科博士後期課程中途退学。99年、博士号(経済学)(大阪大学)取得。京都大学経済研究所、和歌山大学経済学部を経て2009年、神戸大学大学院経営学研究科准教授、11年、同教授、現在に至る。 03年、インディアナ大学訪問研究員(フルブライト研究員)、16年、スタンフォード大学訪問研究員(安倍フェロー)。日本金融学会理事、日本ファイナンス学会理事。Journal of Money, Credit and Banking 誌・Economic Notes誌Associate Editor。日本学術会議連携会員。 主な業績として『金融機能と銀行業の経済分析』日本経済新聞出版社、2010年、『金融』[新版]有斐閣、2024年、 “The Repository of Soft Information within Bank Organizations,” Journal of Money, Credit and Banking vol.47, pp. 737-770, 2015. などがある。
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