リアル・メイキング
いかにして「神」は現実となるのか
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「神」のような信仰の対象になる、目に見えない存在は、信者にとっていかにして「リアル」になるのか。そのメカニズムを福音派をはじめとする宗派へのフィールドワークをもとに文化人類学的に考察する。


『読売新聞』 2025年2月2日(11面・文化面 本よみうり堂) に書評が掲載されました。評者は、奥野克巳氏(人類学者・立教大学教授)です。 本文はこちら
『三田評論』 2025年2月号「執筆ノート」(p.111)に本書訳者による記事が掲載されました。

日本の読者の皆さんへ
序
第1章 信仰の枠組み 柔軟な存在論 / 存在論的態度 /トマスを二重化する / 現実であること(リアルネス)の種類 / そして、悪魔 / 信仰の枠組み / 真面目な遊び
第2章 パラコズム(空想の世界)を創る むかしむかし / 物語を現実にする / フィクションから信仰を切り離す / 参加のルール / 参加のしるし / 相互作用の手段
第3章 才能とトレーニング 神秘主義モード / 魔 ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
ターニャ・M・ラーマン(T. M. Luhrmann)[著] スタンフォード大学人類学部教授。ハーヴァード大学BA、ケンブリッジ大学Mphil、Ph.D取得。心理人類学、医療人類学、科学研究。著書に、Of Two Minds: An Anthropologist Looks at American Psychiatry (Vintage,2000) や When God Talks Back: Understanding the American Evangelical Relationship with God (Alfred A. Knopf,2012) などがある。また24年3月に本書によってSchool for Advanced Research Awards the 2024 J. I. Staley Prizeを受賞。
柳澤田実(やなぎさわ・たみ)[訳] 関西学院大学神学部准教授。1973年ニューヨーク生まれ。東京大学総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。専門は哲学・宗教学。東京大学21世紀COE研究員、南山大学人文学部准教授を経て、現職。宗教などの文化的背景とマインドセットとの関係について研究している。
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