疲弊する教師、校則、部活動、感染症 …… 子どもをめぐる不合理を可視化する
学校における喫緊の課題である「部活動」「校則」「虐待といじめ」などの問題を、著者独自の観点から多角的に分析する。学校の虐待といじめは増えているのか。部活動はだれにとって問題なのか。校則は変わるのか。データを丁寧に分析し、結果から見える「真実」、そして子どもたちや教師たちの「苦悩」がどこにあるのかを明らかにする。


プロローグ
第T部 学校と「臨床」 1 「臨床」という幻想 2 丸裸の先生が学校を変えていく 3 組織に閉ざされる個々の声
第U部 部活動はだれのためか 4 スポーツにケガはつきものか──コピペ事故の構造 5 部活動という聖域 6 「外部化」幻想の落とし穴 7 部活動はだれにとっての問題か
第V部 コロナ禍の学校 8 インフルエンザにかからない方法──マネジメントがリスクを生み出す 9 リスクのアンテナ──ゼロリスクをあきらめる 10 だれが子どもを黙らせて ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
内田良(うちだ・りょう) 名古屋大学大学院教育発達科学研究科教授。専門は、教育社会学。教員の働き方、部活動、校則などの教育問題に取り組む。著書に、『「児童虐待」へのまなざし――社会現象はどう語られるか』(世界思想社、2009年)、『教育という病――子どもと先生を苦しめる「教育リスク」』(光文社新書、2015年)、『ブラック部活動――子どもと先生の苦しみに向き合う』(東洋館出版社、2017年)、編著に、『だれが校則を決めるのか――民主主義と学校』(岩波書店、2022年)など。
|