▼ビブリオバトル、ディベート、演劇ワークショップ、発話権取引の実践から「コミュニケーション場」のメカニズムを解明する。 ▼ビジネスの「会議」、教育の場の「議論」などの「質」と「量」を改善する! ▼「コミュニケーション」についての新たな総合的アプローチの提案。
一部の人が話す会議、かみ合わない議論…。 誰もが経験する、コミュニケーションの「失敗」に対し、「場」の「メカニズム」に注目し、実践と理論の両方から検討する。ビブリオバトル、ディベート、演劇ワークショップ、発話権取引についての分析と、メカニズムデザイン理論、自然言語処理の知見を加わる。
まえがき
第1章 コミュニケーション場のメカニズムを始めよう!(谷口忠大) 1.はじめに 2.コミュニケーション場のメカニズムデザイン 3.メカニズムの設計原理と設計変数
第2章 ビブリオバトル──ゲーム感覚で知識に出会う (谷口忠大、益井博史) 1.ビブリオバトルのメカニズム 2.ビブリオバトルの機能と実証研究 3.設計変数としての制限時間 4.ビブリオバトルの開催形式と広がり
第3章 ディベート──ルールに基づく討論のメカニズム (中川智皓) ……
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【編著者】 谷口 忠大(たにぐち・ただひろ) 立命館大学情報理工学部教授。京都大学大学院工学研究科精密工学専攻博士課程修了。博士(工学)。専門分野は人工知能、創発システム、コミュニケーション場のメカニズムデザイン、記号創発ロボティクス。 著書に『ビブリオバトル――本を知り人を知る書評ゲーム』(文藝春秋、2013年)、『記号創発ロボティクス――知能のメカニズム入門』(講談社、2014年)、『賀茂川コミュニケーション塾――ビブリオバトルから人工知能まで』(世界思想社、2019年)『心を知るための人工知能――認知科学としての記号創発ロボティックス』(共立出版、2020年) などがある。
石川 竜一郎(いしかわ・りゅういちろう) 早稲田大学国際学術院教授。一橋大学大学院経済学研究科博士後期課程単位退学。博士(経済学)。専門分野は理論経済学、ゲーム論。 著書に『制度と認識の経済学』(共編著、2013年、NTT出版)、論文に「コミュニケーションの場の動的ゲーム論理」『システム制御情報学会論文誌』Vol. 32, No. 12, pp. 429‒438, “It is not just confusion! Strategic uncertainty in an experimental asset market,” Economic Journal, vol.127(Oct.): F563-F580, 2017(共著)などがある。
【執筆者】[※編者を除く執筆順] 益井 博史(ますい・ ひろふみ) 一般社団法人ビブリオバトル協会事務局長。神戸大学理学部地球惑星科学科卒業。学士。専門分野は読書教育、ワークショップデザイン。 著書に『ソロモン諸島でビブリオバトル』(子どもの未来社、2020年)、論文に「ビブリオバトルにおける発表順のチャンプ本決定への影響分析」『システム制御情報学会論文誌』 第32巻, 12号, pp. 439-445,2019(共著)などがある。
中川 智皓(なかがわ・ちひろ) 大阪府立大学大学院工学研究科機械工学分野准教授。東京大学大学院工学系研究科産業機械工学専攻博士課程修了。博士(工学)。専門分野は機械力学。 著書に『授業でできる即興型英語ディベート』(ネリーズ出版、2017年)、論文に「パーラメンタリーディベート(即興型英語ディベート)における議論の整理と評価の一考察」『システム制御情報学会論文誌』Vol. 32, No. 12, pp. 446‒454,2019(共著)などがある。
蓮行(れんぎょう) 京都大学経営管理大学院特定准教授。劇団衛星代表、劇作家、演出家、俳優。京都大学大学院経営管理研究科経営管理学専攻修了。経営学修士(専門職)。専門分野は演劇、コミュニケーションデザイン、ワークショップデザイン。 著書に『演劇コミュニケーション学』(共著、日本文教出版、2016年)、『コミュニケーション力を引き出す──演劇ワークショップのすすめ』(PHP出版、2009年)がある。
末長 英里子(すえなが・えりこ) 京都大学経営管理大学院特定助教。京都大学大学院農学研究科森林科学専攻修了。修士(農学)。専門分野は演劇教育、ワークショップデザイン。 論文に「議論における極の数の設計がコミュニケーション場に及ぼす影響:件の宣言を対象とした2極条件と4極条件の比較実験による評価」『システム制御情報学会論文誌』Vol. 32, No.12, pp.455-466, 2019(共著)などがある。
井之上 直也(いのうえ・なおや) Postdoctoral Associate, Department of Computer Science, Stony Brook University.東北大学 大学院情報科学研究科博士後期課程修了。博士(情報科学)。専門分野は自然言語処理。 論文にR4C: A Benchmark for Evaluating RC Systems to Get the Right Answer for the Right Reason, Proceedings of the 58th Annual Meeting of the Association for Computational Linguistics (ACL2020), pp.6740-6750,2020(共著), 「 論述構造解析におけるスパン分散表現」『自然言語処理』 Vol.27, No.4, pp.753-779, 2020(共著)などがある。
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