▼巨大国家インドの最新の姿を先入観を捨てて読み解く入門書。 ▼海外を含めた第一線の研究者が、急速に変化するインドを多面的に紹介。
いまや中国と並び、世界情勢を左右することが予想される巨大国家インド。「自由で開かれたインド太平洋」というフレーズが定着しつつある一方、一般の日本人が実はよく知らない国でもあり、多様性と急激な変化により全体像を捉えることも難しい。 本書は、海外を含めた第一線の研究者が歴史、外交、経済など多面的なアプローチでインドの姿を解説しており、ステレオタイプや一方的な思い入れを捨てて現代インドを正確に理解するためのすぐれた入門書である。
週刊読書人 2021年5月28日号に書評が掲載されました。評者は広瀬公巳氏(ジャーナリスト・元NHK解説委員)です。
はじめに 田所 昌幸
第一章 なぜインドは理解されないのか ――「流動性」と「多様性」の視点から 湊 一樹
第二章 旅人のナショナリズム ――マハートマ・ガンディーの生涯の軌跡 竹中 千春
第三章 「朝子」のインド独立運動 ――日本に生まれ育ったインド人少女が見た戦前・戦中のアジア 笠井 亮平
第四章 モディの静かな革命 ――BJPによる統治の再検討 2014年―2019年 マリー・ラル
第五章 2000年代のインドにおける庶民党の盛衰 ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
(※掲載順) 【編者】 田所 昌幸(たどころ まさゆき) 慶應義塾大学法学部教授。専門は国際政治経済学。 京都大学大学院法学研究科博士課程中退。博士(法学)。 主要著書に『越境の国際政治』(有斐閣、2019年)など。
【執筆者】 湊 一樹(みなと かずき) アジア経済研究所研究員。専門はインド政治経済。
竹中 千春(たけなか ちはる) 立教大学法学部教授。専門は南アジア政治、ジェンダー研究。
笠井 亮平(かさい りょうへい) 岐阜女子大学南アジア研究センター特別研究員。専門は南アジアの国際関係、インド近現代史。
マリー・ラル(Marie Lall) ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)教授。専門は南アジア政治・教育。
三輪 博樹(みわ ひろき) 帝京大学法学部准教授。専門はインド政治、比較政治学。
伊藤 融(いとう とおる) 防衛大学校人文社会科学群国際関係学科教授。専門は南アジア外交・安全保障。
溜 和敏(たまり かずとし) 中京大学総合政策学部准教授。専門は国際関係論。
山田 剛(やまだ ごう) 日本経済研究センター主任研究員兼日本経済新聞シニアライター。専門はインド・南アジア政治・経済。
拓 徹(たく とおる) 大阪大学大学院言語文化研究科助教。専門は南アジア・カシミール研究。
|