オーウェル『一九八四年』
ディストピアを生き抜くために
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▼希望はある、愛と大地と人びとのなかに
全体主義国家によって分割統治された近未来世界を描く、 世界的ベストセラー『一九八四年』。 ビッグ・ブラザーが支配する徹底した監視・管理社会で、 独り闘争をしかける、 我らが主人公、ウィンストン・スミス。 「ポスト真実」の時代を先取りしたディストピアに、 希望はあるのか。
『図書新聞』 2022年7月30日(第3553号、1&8面)に「『一九八四年』は「古典」か――神話化されたオーウェル像から離れ、そのエクリチュールを読み解く」と題して、著者の川端康雄氏と秦邦生氏の対談が掲載されました。
『朝日新聞』 2022年6月4日(19面・読書面)「著者に会いたい 」で、本書と著者の紹介記事が掲載されました。 本文はこちら(全文は有料会員のみです)
『日本経済新聞』 2022年4月30日(17面)「読書面」で、本書が紹介されました。 本文はこちら(※有料会員限定記事です)
序
T 『一九八四年』はどのようにして書かれたのか
1 ジュラ島のオーウェル 2 『ヨーロッパで最後の人間」(仮題)の構想と執筆 BBC勤務 『動物農場』執筆と『トリビューン』紙の編集 創作ノート「ヨーロッパで最後の人間」 『一九八四年』の執筆と病気 3 『一九八四年』の刊行と出版直後の評価 米国版の修正要求への拒否 出版直後の評価――冷戦初期の受容 日本における ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
川端 康雄(かわばた やすお) 日本女子大学文学部教授。英文学専攻。明治大学大学院文学研究科博士後期課程退学。主な著書に『増補 オーウェルのマザー・グース――歌の力、語りの力』(岩波現代文庫、2021年)、『ジョージ・オーウェル――「人間らしさ」への讃歌』(岩波新書、2020年)、『葉蘭をめぐる冒険――イギリス文化・文学論』(みすず書房、2013年)、『ジョージ・ベストがいた――マンチェスター・ユナイテッドの伝説』(平凡社新書、2010年)、主な訳書に、オーウェル『動物農場――おとぎばなし』(岩波文庫、2009年)、『オーウェル評論集』(編、共訳、平凡社ライブラリー)などがある。
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