第二次世界大戦期イギリスのラジオと二つの戦争文化
BBC、プロパガンダ、モダニズム
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・第二次大戦期、BBCラジオが果たしたプロパガンダ的役割を検証。 ・戦時下の人びとの声や夢、幻想といった「非公式」の戦争文化をラジオはどう伝えたか。 ・BBC文書保管センターが所蔵する貴重な一次資料を分析。
第二次大戦期のイギリスは、プロパガンダ、映像、ポスターといった〈公式文化〉と個人的な小説、手紙、手記などからなる〈非公式文化〉が大規模に作り出された時期でもあった。これら2つの戦争文化において重要な役割を果たしたBBCラジオの詳細な分析を通じて、大戦期のラジオ文化史を描き出すとともに、「ラジオモダニズム」の様相を明らかにする。
序 章 〈公式文化〉と〈非公式文化〉 第二次世界大戦期のラジオ放送、BBC、ラジオフィーチャー・ラジオドラマ ラジオフィーチャー、ラジオドラマ、モダニズム ルイ・マクニースーー二文化仲介の成功者 ジェイムズ・ハンリーーー二文化仲介の失敗者
第1章 国内戦線 第二次世界大戦初期の国内戦線に関する演説と映画 『国内戦線』、『頑張ってやりなさい(ゴー・トゥ・イット)』 『わたしたちが護る土地』 空襲下の国内戦線に関する演説と映画 『石たちは叫び出す』 「ロンドン地下鉄観光ツ ……
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永嶋友(ながしま・ゆう) 慶應義塾大学法学部専任講師 慶應義塾大学文学部英米文学専攻卒業、同大学大学院文学研究科英米文学専攻博士課程単位取得退学。英国キングス・コレッジ・ロンドン博士課程修了。Ph.D(English, King's College London, 2020)。2021年より現職。専門は20世紀以降のイギリス文学・文化。
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