多様化する日本人の働き方
――非正規・女性・高齢者の活躍の場を探る
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もう一つの「働き方改革」に注目せよ!
長時間労働是正や賃上げなど、正社員の働き方の再検討が進んでいる。 だが、非正規雇用者、女性、高齢者が働く場を効率化することで、就業率をさらに高め、 少子高齢化に十分対応可能な労働環境を整備できる。 わが国の将来に向けて、その方策を考察・提言する。
▼“働き方改革”の推進は、正社員の境遇改善だけでとどめてはいけない。非正規雇用者、女性、高齢者の働き方をさらに効率化することで、少子高齢化した労働市場にも対応できる! ▼ ダイバーシティ経営を推進するシステム構築を提言!
非正規雇用から正規雇用への転換、非正規雇用者へのセーフティ・ネットの整備、「時間の貧困」を考慮に入れた対策、育児休業期間や育児支援の再考による、女性がより働きやすい場の提供、定年退職や失業が高齢者の健康にどう影響するかなどを考察することで、就業機会をさらに開拓し、少子高齢化に十分対応できる労働環境の整備が可能となる。将来に向けて、より幅広い働き方を選択できるシステム構築の方向性を提言する。
月刊『エルダー』 2018年7月号に書評が掲載されました。
日本経済新聞 2018年3月24日読書面(31面)に書評が掲載されました。評者は、八代尚宏氏(昭和女子大学特命教授)です。
序 章 日本の労働市場はどう変わってきたか(阿部正浩)
第T部 非正規雇用の労働力と貧困
第1章 非正規雇用から正規雇用への転換と技術革新(小林徹・山本勲・佐藤一磨) 第2章 非正規雇用者へのセーフティ・ネットと流動性(戸田淳仁) 第3章 所得と時間の貧困からみる正規・非正規の格差(石井加代子・浦川邦夫) 第U部 女性労働力と出産・育児
第4章 結婚・出産後の継続就業 ――家計パネル調査による分析(樋口美雄・坂本和靖・萩原里紗) 第5章 育児休業期間から ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
※[ ]内は、担当章。 【編者】 阿部正浩(あべ まさひろ)[序章] 中央大学経済学部教授 1966年生まれ。90年、慶應義塾大学商学部卒業。95年、慶應義塾大学大学院商学研究科博士課程単位取得退学。博士(商学)。 電力中央研究所研究員、一橋大学助教授、獨協大学教授等を経て現職。 主な業績 『日本経済の環境変化と労働市場』東洋経済新報社、2005年 『労働市場設計の経済分析』東洋経済新報社、2005年(共編著) 『職業の経済学』中央経済社、2017年(共編著)
山本 勲(やまもと いさむ)[1章、6章、7章、11章] 慶應義塾大学商学部教授 1970年生まれ。93年、慶應義塾大学商学部卒業。2003年、ブラウン大学大学院博士課程修了。博士(経済学)。 日本銀行調査統計局、同金融研究所勤務等を経て現職。 『デフレ下の賃金変動』東京大学出版会、2006年(共著) 『労働時間の経済分析』日本経済新聞出版社、2014年(共著) 『実証分析のための計量経済学』中央経済社、2015年
【執筆者】(執筆章順) 小林 徹(こばやし とおる)[1章、11章] 高崎経済大学経済学部講師
佐藤一磨(さとう かずま)[1章、10章、11章] 拓殖大学政経学部准教授
戸田淳仁(とだ あきひと)[2章、8章] リクルートワークス研究所主任研究員
石井加代子(いしい かよこ)[3章] 慶應義塾大学経済学部特任講師
浦川邦夫(うらかわ くにお)[3章] 九州大学大学院経済学研究院准教授
樋口美雄(ひぐち よしお)[4章] 慶應義塾大学商学部教授
坂本和靖(さかもと かずやす)[4章] 群馬大学社会情報学部准教授
萩原里紗(はぎわら りさ)[4章] 明海大学経済学部講師
深堀遼太郎(ふかほり りょうたろう)[5章、9章] 金沢学院大学経営情報学部講師
伊藤大貴(いとう ひろたか)[7章] 慶應義塾大学大学院商学研究科博士課程2年、ペンシルベニア州立大学博士課程1年。
酒井 正(さかい ただし)[9章] 法政大学経済学部教授
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