▼万太郎作品の “神髄” に迫る。
久保田万太郎(1889-1963)は、永井荷風を迎えて創刊された「三田文学」に処女作「朝顔」を発表してデヴュー。泉鏡花にも親炙した。その後、小説家、戯曲作家、演出家、俳人として活躍し、劇団「文学座」を立ち上げ、俳誌「春燈」を創刊し、大正・昭和の文壇・劇壇に一つの時代を築いた。没後五十年を越えて毀誉褒貶に満ちみちる万太郎の人間を語り、その戯曲、俳句、小説の魅力の精髄に追る。


俳壇 2015年11月号に書評が掲載されました。
三田文学 2015秋季号に書評が掲載されました。
俳句(角川書店) 2015年10月号の「新刊サロン」(p.211)に書評が掲載されました。評者は小野あらた氏です。

T 万太郎の風景 ―― 戯曲十種 そのプロローグ / その一「釣堀にて」 / その二「ふりだした雪」 / その三「かどで」 / その四「短夜」 / その五「弥太五郎源七」 / その六「雨空」 / その七「蛍」 / その八「大寺学校」 / その九「波しぶき」 / その十「大つごもり」 / そのエピローグ
U 万太郎探索 「釣堀にて」をめぐって ―― 万太郎が自身の人生を透視した作品 「ふりだした雪」をめぐって ―― 万太郎の境涯を投影した戯曲 「大寺学校」をめぐって ―― ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
中村哮夫(なかむら たかお) 1931年東京生まれ。慶應義塾大学文学部国文科卒。演出家。東宝撮影所を経て、東宝演劇部に於て菊田一夫に師事し、舞台演出の道に進む。一方、久保田万太郎を主宰とする俳誌「春燈」の若き弟子として久保田万太郎を師と仰ぐ。
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