歌曲(リート)と絵画で学ぶドイツ文化史
中世・ルネサンスから現代まで
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ドイツ文化への全く新しい画期的入門書!
通常、音楽史と美術史はそれぞれ個別に論じられることが多く、また、「クラシック音楽と西洋美術」などと題されていても、同じ時代の作品をただ併記するだけで、両者の表現方法などに深い考察を加えることはほとんどない。各時代にはその背景にもとづき、ジャンルを超え、共通する様式や形式があるのではないだろうか。 本書は、このような視点から、音楽、絵画、ドイツ社会史それぞれの関連性を読み解いていく。それぞれの領域に関心のある読者の知識をつなぎ、ドイツの文化と社会に対する一層の理解を促す良質な新しいタイプの、ドイツ文化入門書!
ぶらあぼ 2014年10月号「Books クラシック新刊情報」(226頁)にてご紹介いただきました。
はじめに 凡例
第Ⅰ章 中世・ルネサンス 1 事物の要だけに関心を向ける フォーゲルヴァイデ《パレスチナの歌》とジョット《ヨアキムの夢》 2 自然な感情の発露――「個」としての人間と故郷の絵画 イザーク《インスブルックよ、さようなら》とレオナルド・ダ・ヴィンチ《モナリザ》 3 マイスターの時代からマニエリスムへ ハンス・ザックス《ダヴィデは謹厳で正直だったので》ブロンツィーノ《「愛」の勝利の 寓意》
第Ⅱ ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
石多正男(いした まさお) 1952年生まれ。音楽学者。 北里大学一般教育部教授。慶應義塾大学非常勤講師。 慶應義塾大学文学部、同大学院博士課程修了後、ドイツ・チュービンゲン大学留学。 中野博司、W. Dürrに師事。 主な業績は、単著に『交響曲の生涯――誕生から成熟へ、そして終焉』(東京書籍、2006年)、『チャート式クラシック鑑賞術』(春秋社、 1995年・13刷)、共著に『シューベルト(作曲家別名曲解説ライブラリー17)』(音楽之友社、1994年)、『ベートーヴェン(作曲家別名曲解説ライブラリー3)』(音楽之友社、1992年)、『200CD 音楽史を聴く』(立風書房、1996年)、『200CD ピアノとピアニスト』(立風書房、1996年)、翻訳にゲオルク・シューネマン著『ピアノ音楽史』(共訳、春秋社、1988年)、論文に「18世紀における交響曲の発展と聴衆」(『芸術学』、三田芸術学会、第4号、2001年)、など多数。また、月刊誌『音楽現代』(芸術現代社)に随時執筆中。 日本音楽学会、美学会、日本ミュージック・ペンクラブ、三田芸術学会、音楽三田会に所属。
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