データ収集・分析入門
―社会を効果的に読み解く技法
|
正しいデータ分析とは、どのようなものか? 研究者、大学生、大学院生、社会人に向けて、モラルや道徳を守りながら、人や組織の行動を決定づけるデータを収集・分析し、考察や提案にまとめる手法を紹介。
定性・定量データを扱う際の注意事項を網羅。
▼近年、社会調査やデータ分析を伴う実証的研究を行う大学生、大学院生が増えてきている。しかし一方で、データの取り扱いに配慮が足らず情報提供者と軋轢を起こしたり、客観性に乏しい意味のないデータばかり収集しているケースも多い。本書は、そうしたことが起こらないよう、データ分析を行うことの重要性や行う上での心得を伝える「学問の作法書」である。 ▼特定の学問分野に特化せず、また質的データと量的データ双方の「データ収集−分析−考察」までの一連の手法を具体的事例を交えてわかりやすく解説する。
●「学習実用書」に関する情報はこちら
はじめに
第1章 データ分析とはどういうことか 1.データとは何か 2.データ分析の定義とデータ分析を行う者の心得 3.データ分析の最低限の用意
第2章 データの種類について 1.「定量データ」と「定性データ」への大別 2.定量データの分類 3.定性データの分類
第3章 データ分析を伴う研究の流れとポイント 1.研究テーマの絞り込みと社会調査の計画 2.社会調査の準備 3.社会 ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
西山 敏樹(にしやま としき) [第1章−第3章、第5章執筆] 慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科特任准教授、(医学部特任准教授兼担)。 1976年東京生まれ。慶應義塾大学総合政策学部、同大学院政策・メディア研究科修士課程、後期博士課程を修了し、2003年博士号(政策・メディア)取得。2005年度から慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特別研究講師(現特任講師)、2012年度から慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科特任准教授(医学部特任准教授兼担)。専門は、公共交通・物流システムのデザイン・マネジメント、社会調査法。様々な分野の大型公的プロジェクトを経験し、社会調査の経験が豊富。交通、特に公共交通の中でも内外のバス事業・政策に精通し、交通や物流を中心とした未来社会システムのデザイン・マネジメント手法を実践的かつ学際的に研究している。
鈴木 亮子(すずき りょうこ) [第5章執筆] 慶應義塾大学経済学部教授。 日本女子大学大学院にて修士号(文学)取得後、南カリフォルニア大学にてM.A.(General Linguistics)を、カリフォルニア大学サンタバーバラ校にてPh.D.(Linguistics)を取得(1999年)。その間シンガポール国立大学で教鞭をとり1998年より慶應義塾大学経済学部にて主に英語・言語学を担当(2012年より同学部教授)。専門は語用論、談話機能主義言語学。日常人々が交わす会話や語りを収集し、ある単語や構文に着目し、言語の使い手が日々のやり取りの中でそれらを使い出し、文法的なパターンとして定着させてゆく過程を分析・記述している。日本語の終助詞や形式名詞の発展や、いわゆる従属節とよばれる構文の会話における機能を中心に研究している。国外研究者との共同研究も多い。
大西 幸周(おおにし ゆきちか) [第4章執筆] 慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科特任助教(医学部特任助教兼担)。 1980年東京生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒業。同大学院理工学研究科後期博士課程(基礎理工学専攻)単位取得退学。博士(理学)(慶應義塾大学)。2012年より慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科特任助教(2013年より医学部特任助教兼担)。専門はグラフ理論。特にグラフがスパニングツリーやファクターを含むためのタフネスに関する十分条件について、論文を多く著している。
|