アメリカ建国の父、フランクリン評伝。 ▼アメリカ建国の父ベンジャミン・フランクリン。その波乱に富んだ人生を、ピューリツァー賞・バンクロフト賞受賞の歴史学者ゴードン・S・ウッドが鮮やかに描き出す。 ▼18世紀、なぜ彼は実業から手を引いて紳士になったのか? また、なぜあの時期を選んで『フランクリン自伝』を書き始めたのか? 18世紀のイギリス帝国の中で典型的なジェントルマンに上りつめようと奮闘し、最終的にイギリス本国に拒絶された人物としての新しいフランクリン像を描き出す。 ▼実利主義的なアメリカ人の典型としての従来のフランクリン像を否定した、米国で話題の評伝The Americanization of Benjamin Franklin, Penguin Press, 2004 の邦訳。
本書は、日本図書館協会選定図書です。
歴史と地理 No. 649(2011年11月)「新刊紹介」(67頁)にて紹介されました。
図書新聞 2011年1月1日(第2996号)(第10面)で紹介されました。
月刊「みすず」 2011年1・2月号(no. 590)「2010年読書アンケート」(73頁)にて紹介されました。
日本語版への序 序 謝辞
序 章 庶民的な建国の父 フランクリンの仮面を剥ぐ 一八世紀に生きた歴史上のフランクリン 多くの仮面をかぶった男
第1章 フランクリン、紳士になる ボストンでの幼少期 フィラデルフィアに出奔する 後ろ盾を得る 一七二四年から一七二六年にかけてのロンドン滞在 フィラデルフィアに戻る 結婚する 紳士と庶民 中間層 フリーメイソン 公民としての活動 フランクリン、中間 ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
【著者】 ゴードン・S・ウッド(Gordon S. Wood) 1933年マサチューセッツ州コンコード生まれ。1955年タフツ大学を優等で卒業後、空軍将校として一時日本に駐留。帰国後、ハーヴァード大学大学院に進学し、バーナード・ベイリンのもとで歴史学の博士号を取得。ハーヴァード大学、ウィリアム・アンド・メアリー大学等で教鞭を執った後、1969年以降、ブラウン大学歴史学部アルバ・O・ウェイ講座教授。2008年に教授職を引退し、現在はブラウン大学名誉教授。1969年に刊行したThe Creation of the American Republic, 1776-1787(The University of North Carolina Press)でバンクロフト賞を受賞。1992年にはThe Radicalism of the American Revolution(Vintage)を刊行し、翌年ピューリツァー賞(歴史書部門)を受賞。その他の主要著作として、The Americanization of Benjamin Franklin(本書)、Revolutionary Characters: What Made the Founders Different(Penguin, 2006), The Purpose of the Past: Reflections on the Use of History (Penguin, 2008) などがある。現代アメリカを代表する歴史家の一人。
【訳者】 池田年穂(いけだ としほ) 1950年生まれ。慶應義塾大学教授。移民論、移民文学。
金井光太朗(かない こうたろう) 1953年生まれ。東京外国語大学大学院教授。アメリカ政治史。
肥後本芳男(ひごもと よしお) 1959年生まれ。同志社大学教授。アメリカ社会文化史。
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